NTT都市開発は、経営改革の一環として全社で業務プロセス改革(BPR)プロジェクトを推進、システム基盤としてインメモリデータベースの統合基幹業務システム(ERP)を全社導入することを決定、4月から本格的なシステム開発フェーズに入った。SAPジャパンが6月23日に発表した。
NTT都市開発は、NTTグループの総合不動産会社として、「アーバンネット」シリーズをはじめとしたオフィスビルの開発や賃貸、「ウエリス」シリーズの分譲マンションの開発、販売を軸に事業展開してきた。現在、さらなる成長を目指して策定された「中期ビジョン2018」「お客様・マーケット志向の徹底」「イノベーションの追求」という基本戦略を打ち出し、さまざまな経営改革を進めている。
全社BPRプロジェクトは、その経営改革の一環として推進され、経営管理力の強化、バックオフィス業務の生産性向上などを目指す。NTT都市開発では、同プロジェクトの目標達成を支援するための賃貸管理、工事管理、分譲管理、管理会計用基幹システムとしてERPパッケージ「SAP Business Suite powered by SAP HANA」を採用することを決定した。
同パッケージはインメモリデータベース「SAP HANA」に完全対応したERP。基幹業務系データと分析系データを一元管理できるため、瞬時に基幹業務データを分析して、リアルタイムでデータを閲覧できる。Business Suiteに含まれる「SAP Real Estate Management」が不動産管理に必要な機能を備えている点、グループ会社全体の事業活動に対応している点も評価されたという。
NTT都市開発では、2016年4月の運用開始に向けたシステム開発を推進していき、システム導入による稼働削減効果などを新たな事業の展開に結び付けていく予定。