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新着記事集:「負荷分散」

金融株に引き続き注目--“海外成長株”へイメージが変わると株価評価も変わる

ZDNet Japan Staff

2015-06-25 11:17

 6月24日の日経平均は58円高の2万868円と続伸し、ITバブル時(2000年4月)の高値(2万833円)を超えた。日本企業の利益拡大により、この水準でも日経平均の今期予想PERは、楽天証券経済研究所の予想ベースで15.4倍と割安感がある。

 日経平均は年末に2万2000円まで上昇すると予想している。ただし、24日のNYダウが前日比178ドル安の1万966ドルとなり、CME日経平均先物(円建て)は2万735円まで下がっている。

 海外で成長する金融株について、楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏が解説する。

満を持して海外事業拡大に舵を切る大手銀行

 海外の利益が成長期に入った日本の3メガ銀行(三菱UFJ FG=8306、三井住友FG=8316、みずほFG=8411)の投資魅力が高まっていると考えられる。3メガ銀行の海外事業拡大には3つの追い風が吹いている。

(1)メガ銀行の財務が強固になったこと

 海外与信拡大の余力が増した。

(2)欧州の銀行の財務が悪化したこと

 海外のプロジェクトファイナンスで邦銀が競争優位にたつようになった。

(3)円安が進んだこと

 海外事業利益(外貨建て)の円換算額が拡大した。つまり、邦銀にとって円ベースで見た海外事業の収益性がさらに高くなった。

 邦銀には、海外事業の拡大を目指さねばならない2つの事情もある。

(1)国内の預貸金利ざや低下

 金利低下と競争激化によって、国内では利ザヤの低下が続いている。より厚い利ザヤが得られる海外与信を拡大していく必要に迫られている。

(2)国内与信の成長性低下

 国内では与信の拡大余地が少なくなっている。上場企業は財務内容の改善が進み、銀行融資に頼る必要が薄れている。大企業与信に代わり、住宅ローンや中小企業与信拡大を図ってきたが、伸び悩んでいる。

 日本の住宅ローンは、大企業貸金並みに焦げ付きが少なく利ザヤが高いことが魅力だったが、大手銀行が一斉に注力したために、競合激化で利ザヤが縮小した。中小企業向け与信は審査が難しく、簡単には増やせない状況だ。

 実は、海外与信拡大に注力するのは、日本の大手銀行にとって今回が2度目だ。最初に海外与信を積極拡大したのは1980年代だった。日本企業の海外進出が進むにしたがって、大手銀行も海外進出し、主に日系企業向けの与信を拡大した。東京銀行(現:三菱UFJ FG)は中南米融資も拡大した。

 ところが、1990年代に入り、邦銀は海外事業の縮小を余儀なくされた。日本の不動産バブル崩壊で財務内容の悪化した邦銀は、海外で資金調達コストが上昇したため、海外で利ザヤが得られなくなった。さらに、1990年代半ばに中南米危機が起こると、海外でも不良債権が増えた。

 3メガ銀行は今また、満を持して海外与信の拡大に動いている。1990年代に海外事業縮小を余儀なくされた経験から、無理な規模拡大に走らず、慎重に与信管理しながら与信拡大を図っている。

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