ヴイエムウェアは6月25日、国立大学法人琉球大学が「VMware vCloud Air」「VMware vSphere with Operations Management」「VMware Horizon」の各ソフトウェアを採用したと発表した。プライベートとパブリックの両クラウド環境を継ぎ目なくに運用できるハイブリッドクラウド環境を構築し、教育や研究の質の向上やITインフラの運用管理の効率化を実現する。
これまでも、VMwareの仮想化システムをベースにしたプライベートクラウド基盤を運用していたが、情報化の進展に伴う既存システムのリソース不足や機器の設置スペースの不足などの課題があったという。
学内情報システムの更新を機に、プライベートクラウド基盤の効率性アップさせる。さらに、ITリソース需要の拡大に対応するため、プライベートとパブリックの両クラウド環境にまたがって運用できるハイブリットクラウド環境の構築を目指す。
既に利用している仮想化ソリューションでの実績やプライベート/パブリックの両クラウド環境をシームレスに連携できる点などを評価。サーバ仮想化と仮想化環境の管理ソフトウェアvSphere with Operations Managementとハイブリッド クラウド基盤であるvCloud Airの採用を決めた。
さらに、ハイブリッドクラウド基盤と親和性の強い仮想デスクトップであるHorizonも導入し、柔軟かつセキュアなデスクトップ環境を通じた教育学習環境を構築する。
琉球大学は、ハイブリッドクラウド基盤の導入により、以下の効果を見込んでいる。
・vSphere with Operations Managementにより、仮想化基盤の稼働状況を可視化することで、IT管理者の運用管理負担を軽減
・vCloud Airの利用により、ハードウェアや運用管理などのコストを削減できると同時に、情報化の進展に伴ってITリソースの需要が拡大した場合に、既存のワークロードをシームレスにパブリッククラウドにも展開できる
・Horizonによる仮想デスクトップの導入により、安全で柔軟なデスクトップ環境を通じた教育や学習の質をさらに向上させる
琉球大学は、VMware vCloud Airのサブスクリプション購入プログラム(SPP)を活用し、IT利用にかかるコストを最適化するとともに、将来的に vCloud Airから提供されるさまざまなサービスも利用できる柔軟性の高いハイブリッドクラウド環境を構築する。
10月から稼働を開始する予定。
国立大学法人琉球大学 総合情報処理センター 准教授を務める谷口祐治氏は「琉球大学は、先進的な情報基盤を通じた教育研究の質の向上、業務運営の効率化などを進めており、今回の採用はそれらの取り組みをさらに一歩前進させるもの」と話している。