EMC、オールフラッシュ「XtremIO」新版を日本でも--「VCE」新製品も

齋藤公二 (インサイト) 2015年06月26日 17時51分

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 EMCジャパンは6月25日、5月に米国で開催されたイベント「EMC WORLD 2015」を受けた日本国内での製品展開に関する記者説明会を開催。2015年の事業戦略を解説し、それを支える製品群として、オールフラッシュアレイの新製品「XtremIO 4.0」、垂直統合型システム(同社は“コンバージドインフラストラクチャ”と呼んでいる)の新製品「VCE VxRack」を発表した。

 代表取締役社長の大塚俊彦氏は、EMCの事業戦略として「REDEFINE.NEXT」をテーマに掲げ、急速に進むデジタル化に対応する企業を支援していると説明。特に日本でのビジネスについては「製造業を中心にものづくりに強みを持つ日本では、BtoB分野でのデジタル化の推進にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)が大きな役割を果たしている。IoTやデジタル化に取り組む企業を強力に支援していく」と強調した。

大塚俊彦氏
EMCジャパン 代表取締役社長 大塚俊彦氏

 EMCでは、2015年の重点計画として、既存の基幹アプリケーションでコスト削減や信頼性を高めるための“プラットフォーム 2.5”の取り組みと、次世代アプリケーションで新価値創造や成長を推進するための“プラットフォーム 3”の取り組みを並行して進めている。

 具体的な製品は、EMCと関わりの深いVMware、Pivotal、RSA、VCEの事業体でフェデレーション(連合)を形成し、「ビジネスデータレイク」「次世代アプリケーションプラットフォーム」「エンタープライズハイブリッドクラウド」「セキュリティアナリティクス」「次世代インフラストラクチャ」という5つの分野で展開する。

 今回の新製品は、主に次世代インフラストラクチャにかかわるもので、「次世代フラッシュアレイ、Software Defined Storage、ハイパーコンバージドインフラという3つの柱を強化する製品」(大塚氏)とした。

飯塚力哉氏
EMCジャパン システムズ・エンジニアリング本部長 飯塚力哉氏

 システムズ・エンジニアリング本部長の飯塚力哉氏は、EMC World 2015で発表された新製品群を大きく、プラットフォーム 2.5向けのコアテクノロジ、プラットフォーム 3向けのエマージングテクノロジ、コンバージドインフラに分けて説明した。

 コアテクノロジには、ハイエンドストレージ「VMAX3」や重複排除ストレージの「Data Domain DD9500」、ユニファイドストレージ「VNX」のソフトウェア部分を切り出して仮想環境に稼働させられる「vVNX」、XtreamIOの各新製品が含まれる。

 エマージングテクノロジは、無償ダウンロード版が提供される「EMC ScaleIO」、「Project CoprHD」としてコントローラがオープンソース化されたViPR、ラックスケール型のオールフラッシュアレイ「DSSD」、スケールアウトNAS「Isilon」がある。

 コンバージドインフラは、株式取得でEMCのグループ企業になったVCEと提供してきた垂直統合型システムの「Vblock」や「VSPEX」、VxRack、Openstackプロジェクト「CASPIAN」などだ。

 今回の発表会では、オールフラッシュアレイ製品のXtremIO 4.0とコンバージドインフラのVxRackを国内向けに発表した。XtremIO 4.0では、あらたに「X-Brick」1台あたり従来の2倍となる40Tバイトのモデルを6月25日から提供している。最大X-Brickが8台、320Tバイトまでの構成がサポートされ、重複排除機能を考慮すると2Pバイトクラスに対応できるという。

 飯塚氏は、DSSDについても触れ、通常のブロックアクセスのほか、APIアクセス、HDFSアクセスに対応しており、PCIe直結のサーバ用メモリのような使い方ができると説明した。イベントでは、DASとの比較で、50Tバイトのファイルへのアクセス速度でDASが30分かかるところを30秒で済むデモを行った。Hadoopで構成したデータレイクでいち早く解析する業務などにも向くという。

西村哲也氏
VCEテクノロジー・ソリューションズ カントリーマネージャー 西村哲也氏

 VCEテクノロジー・ソリューションズ カントリーマネージャーの西村哲也氏がVxRackを説明。コンセプトとしては、既存のVBlockがコンバージドインフラとすると、VxRackは大幅な機能強化を施した“ハイパーコンバージド”インフラだという。

 大きな違いは、ノード数の拡張性が高まったことでサーバ台数を最大1000ノードまで拡張できる。ストレージ容量についても、ScaleIOの技術をベースシステムに用いることで、最大94Pバイトまで拡張が可能になった。対応するハイパーバイザについても「VMware vSphere」だけでなく、新たに「KVM」とベアメタルに対応した。管理やマネジメントはオプション機能として「VMware vReaize」が搭載され、Cisco Systemsの「Nexus」スイッチを標準で搭載する。

 「拡張を高めるとともに、顧客の選択肢を広げた」(西村氏)ことが大きな特徴だとした。価格は個別見積もり。2015年第3四半期(7~9月)から注文を受け付ける。ストレージを定義するソフトウェア「VMware Virtual SAN」ベースのVxRackの提供も予定されており、詳細は2015年第3四半期からとなる。

 発表会では、このほか、ViPR Controllerのオープンソース化やScaleIOの無償ダウンロード提供、既存ハードウェアストレージ製品のソフトウェア化の状況(コモディティサーバ上で動作する仮想アプライアンス版の提供)なども簡単に説明した。今回のvVNXの提供に続き、Isilonの仮想アプライアンス(vOneFS)も予定されている。

 OpenStackプロジェクトのCASPIANについては、「どういう製品になるかまだ明確になってはいないが、EMCとしてOpenStackへの関わりは強化する方針」(飯塚氏)だとした。

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