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日本のPaaSベンダーは顧客との距離が近い--パイプドビッツCTOの林氏 - (page 3)

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2015-07-02 11:00

――さまざまな業界に特化したビジネス展開をすすめている。

高橋氏 パイプドビッツは事業がすべて業界に特化しています。不動産、金融・保険、医療、法務、観光など、すべて事業で単位で成立しています。その中で注力できそうなところ、事業部の仕事の中でいいサービス、ニーズありそうなところを、新しいビジネスにして需要があるものを作っています。


執行役員 高橋伸氏

 例えば、美容業界向けの電子カルテ提供サービス「美歴」では、顧客満足を高めようという事業部において、横串で顧客満足を追究するサービスを作っていく中で、「美容分野は顧客満足度が低いのではないか」という仮説からできたサービスです。

 美容師とユーザーを直接結ぶサービスとして、ユーザーの来店予約だけでなく、継続してユーザーをケアする、髪だけでなくネイルや服などにも対応する「トータルビューティ」も、美容師が提供できるのではと考えサービスを作りました。

 また政治や選挙情報を扱う情報サイト「政治山」は、サイトを立ち上げる前から、ネット選挙(ネット投票ではなく)が近いうちに実現されるということで、ITスキルの弱い政治家に対してネット選挙の支援を行っていたのが始まりです。これからは政治家が情報発信する時代が来るということで政治山を立ち上げました。ここではITツールを提供するほか、一般の人が投票判断できるように、情報を集めて整理して公開しています。

――そうしたニーズは、どのように見つけるのか。

林氏 現場からのニーズと、もう少し上の製作などのニーズから来るものがあります。ネット選挙がそうですね。そこでパイプドビッツでは総合研究所を設立し、ニーズの動向を捉え、そこからビジネスのネタを見いだしています。この2つのアプローチの両面から作っています。

高橋氏 基本は情報資産の銀行という事業ビジョンに沿っていまして、政治山も自社サービスの「SPIRAL」で全部の情報を貯めてサイトに公開しています。この、情報を貯めて整理して蓄積するという考え方があくまで基本です。

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