「Windows 10」がPC向けにリリースされるまでちょうどあと1カ月というタイミングで、Microsoftは、同次期OSの新しいプレビュービルドを「Windows Insider」プログラムに参加するテスターを対象に公開した。
米国時間6月29日に「Fast Ring」のテスターを対象に公開された「Windows 10 Build 10158」では、以前は「Project Spartan」として知られていたブラウザのブランド名が「Edge」になっている。先週リリースされた「Windows Phone」向け「Windows 10 Mobile」の最新公式プレビュービルドでも、ブラウザのブランド名がEdgeになっていた。
SpartanからEdgeへのブランド名変更に伴い、Microsoftは新しいapp IDを導入しており、そのために、Spartanで保存したお気に入り、クッキー、履歴、Readingリストの項目は失われる。Microsoft関係者らが1週間前に警告していたように、お気に入り設定を維持したいテスターはバックアップをとる必要がある。今回の新しいWindows 10テストビルドに含まれるEdgeアプリには、新しいカスタマイズ機能、ダークテーマ、パスワードおよびフォーム入力のオプションがあり、その他にも微調整が加えられている。
Build 10158では、全般的にユーザエクスペリエンスが改善されており、バグが修正されている。特に「Continuum」に対して複数のアップデートが加えられている。Continuumは、タブレットモードとデスクトップモードの間のスムーズな切り替えを行うMicrosoftの機能である。「Photos」と「Snipping Tool」もアップデートされており、「Surface 3」と「Surface Pro 3」向けのWindows 10プレビュー版に対する修正が含まれている。また、Microsoft幹部らが示唆していたように、このビルドから「Insider Hub」のプリインストールが廃止されるが、ユーザーは追加し直すことができる。
関係者らが述べていたとおり、Microsoftは30日に、Windows 10ソフトウェア開発キット(SDK)のテストビルドをInsider参加者らにリリースする。このSDKには、Windows 10 Mobileのエミュレータが含まれる。
Microsoftのパーソナルデジタルアシスタントである「Cortana」に対するいくつかのアップデートが、今回の新しいテストビルドに含まれている。このビルドから、Cortanaは「Office 365」に統合される。つまり、Office 365の「First Release」プログラムに加入しているテスターは、自分の作業アクティビティ(その日における最初のミーティングの行先や、そのミーティング場所への移動時間など)に、新しいCortanaの機能が接続されていることに気付くことになる。
Microsoftは7月29日に、Windows 10をPCとタブレットを対象に提供開始する予定である。同社の「TechNet」サイトによると、「Windows 10 Enterprise」の期間限定評価版も7月29日にリリースする予定だという。それは、「Home」や「Professional」のエディションだけでなく、Windows 10 Enterpriseのフルバージョンが、7月29日に提供開始されるという意味なのかと、筆者は同社関係者らに問い合わせたが、まだ回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。