第1号認定サービスを発表--クラウドサービス推進機構

ZDNET Japan Staff

2015-07-03 17:02

 一般社団法人 クラウドサービス推進機構(CSPA)は7月3日、中小企業の経営を支える基盤として、良質なクラウドアプリケーションサービスのビジネス活用を推進するために、クラウドサービスを審査、認定する「クラウドサービス認定プログラム」を募集し、5月末日に締め切った。

 中小企業が安全、安心して持続的にビジネスで活用できるクラウドサービスの要件を審査ガイドラインに沿って、厳正に審査致した。その結果、審査基準をクリアした下記9つのクラウドサービスを7月3日に発表した。

<認定されたクラウドサービス>

業務系サービス

「ClearWorks」  スマイルワークス

「OPROARTS」  日本オプロ

「AZCLOUD SaaS FoodCORE」 富士通システムズ・イースト

「証明写真ソリューション」  共同印刷

情報系サービス

「rakumo ソーシャルスケジューラー」 日本技芸

「FUJITSU Cloud AZCLOUD IaaS ファイルサーバ」  富士通マーケティング

「サイボウズ Office on cybozu.com」 サイボウズ

「SkyDesk サービス」 富士ゼロックス

開発系サービス

「OutSystems Platform」BlueMeme

<審査基準など>

 中小企業が安全に、安心して持続的にビジネスで活用できるクラウドサービスとして、最低限必要な要件を整理してガイドラインとして公開している。審査に際しては、経営、運用、SLA、技術、取引条件の整備状況、サービス体制、その他(経営基盤、人材、実績など)の7 つの視点からサービスを評価した。

 今回の認定を通じて次の3つのことが明らかになったという。

・業務系、情報系、開発系と広範なサービスの応募があり、クラウドサービスは、多様な活用が可能であること

・認定されたクラウドサービスの多くが、共通の基盤に実装されており、良質な基盤サービスによってサービス品質が保証され、中小企業のクラウド活用を支援していること

・認定されたクラウドサービスの大半は、クラウドサービスとして当初から開発され提供されていること

 また、中小企業の利用に際して、次のような共通の課題も見えてきたとのこと。

・販売のための宣伝や機能に関する説明が多く、取引情報、特に、価格体系、解約時のデータの取り扱いなどの基本的な情報が掲載されていないことがある。審査員でさえ、探すのに数十分もかかる項目がかなりあった。効果的な目次の設定、サイト内検索の具備など、情報の探しやすさを考慮したページ作りが望ましい

・中小企業の目線から、全体に分かりにくく、理解しにくい用語や説明文章が多い。できるだけカタカナや略語を減らし、正しい日本語を用いて、わかりやすく、親しみやすくしてほしい

 今回、これらのクラウドサービスの認定によって、質の高いクラウドサービスが、中小企業ユーザーにおける普及啓蒙、認知度の大幅な向上に貢献することが大いに期待されるとしている。

 特定非営利活動法人 IT コーディネータ協会 会長 播磨崇氏は「IT が進展して行く環境下で、IT を利活用して経営革新を行うと考えている中小企業の経営者は増えてきています 特にクラウドサービスの導入するに当たり、企業における運用負荷を無くすために、ソリューションの品質は課題になってくると思います その品質を第三者が認定し評価される事は、クラウド導入に当たって、大きな助けになると考えます。協会としてもこのような活動に対し、今後とも支援をしていきたいと考えています」と話している。

 認定証授与式を7月29日10時から、メルパルク東京で開催する。今後の予定として、第2回の公募を秋に予定している。

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