カナダ、米国など北米のインターネットアドレスの管理を行う非営利グループのAmerican Registry for Internet Numbers(ARIN)は、「Unmet Request Policy」を発表した。需要に対して供給できるIPv4アドレスブロックの枯渇を示すものとなる。
IPv4アドレスはどれぐらい残っているのか?IPv4 Address Reportによると、ARINが持つアドレスプールのうちIPv4のアドレスブロックは0.0085 /8しかないと報告している。つまり、ARINに残っているのは500アドレスブロックもないということになる。最後の2~4週間分のアドレスしかないのだ。
インターネットアドレスが必要なら、いくつかの選択肢がある。まず、ARINに残っている在庫のうち最大のブロックサイズのIPv4アドレスの割り当てをもらう。次に、インターネットアドレス再販事業者からIPv4アドレスを購入する。あるいは、IPv4アドレスのウェイティングリストに入って待つこともできる。
だが、アドレスブロックが空くのを待つという選択肢は、絶望的と思っておいたほうがよいだろう。ARINの最高経営責任者(CEO)のJohn Curran氏は、「アドレス空間がARINに戻ることはほとんどないので、ウェイティングリストは最後の手段といえる」と述べている。
賢明な手段は、思い切ってIPv6に移行することだろう。IPv4アドレスは非常に限られている。モバイル端末の急増とこのところのモノのインターネット(IoT)により、IPv4アドレスの枯渇は予想より速く進行している。
自社のITチームがすぐにIPv6への移行を実行できない場合、移行を容易にする技術を持つ次世代のインターネット企業のソリューションを検討するのもよいだろう。
ARINのアドレスプールが枯渇に近づいており、今後IPv4アドレスの価格が上昇することが予想される。そこで、ARINのCurran氏はISPのIPv6への移行を呼びかけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。