性能向上
OS Xはアップグレードするたびに、性能が向上している。El Capitanでもそれは同じだ。
Appleは今回導入したグラフィック処理テクノロジ「Metal」で、アニメーションおよびグラフィックのレンダリング速度が最大50%向上すると主張している。グラフィック性能の向上は、ほぼすべてのよく使うアプリケーションで見られる。また、その他の目立たない改善により、アプリケーションを開くのにかかる時間は1.4倍高速になった。アプリ間の切替速度はYosemiteに比べて2倍になっており、新しいメッセージの表示も2倍速くなっている。さらに、ビジネスで文書や仕様、契約文書のフォーマットなどに標準的に使われているPDFファイルを開く速度は、El CapitanでYosemiteの4倍になった。
「Split View」
筆者は過去の記事で、ビジネスプロフェッショナルはマルチタスクが本当に効率的かどうかを見直すべきだと書いたことがある。しかし実際には、みんなマルチタスクを行っている。El Capitanでは、複数のアクティブウィンドウを簡単に並べて表示し、管理できるようになった。Split Viewを使えば、選択した2つのアプリを、フルスクリーンで自動的に並べて表示することができる。ユーザーはウィンドウの大きさを調整する必要はない。このため、例えばウェブベースのアプリケーションで販売データを見直しながらレポートを書いたり、別のアプリケーションからデータを集めて、売上のスプレッドシートを作成するなどの作業もやりやすくなる。
賢くなった「Spotlight」
筆者は、昔からのデスクトップ検索の大ファンだ。車のリアウィンドウについている霜取り装置のように、もはやそれなしでの生活は考えられない。El Capitanでは、Spotlightがさらに賢くなっている。単純にキーワードを指定して、ハードディスクに保存されている資料から一致するものを検索するだけでなく、天気、金融市場の情報、交通機関の情報などの結果も表示してくれるようになった。さらに素晴らしいのは、キーボードを使わなくても、音声で検索できるようになったことだ。特定の重要なキーワードを注意深く入力する必要はなくなり、質問を口頭で話せば検索してくれる。Spotlightの強化は、El Capitanに加えられた目立たない改善点の1つに過ぎない。数多くの小さな改善点によって、あちこちで小さな時間を節約できるようになっている。それが積み重なれば、もっと重要な作業に充てる時間を作れるわけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。