日本オラクルは7月13日、IT資産の把握、最適化と有効活用を提案する専任組織「クラウド・カスタマー・コンシェルジェ」を発足したと発表した。既存のユーザー企業のクラウド移行を支援する。
日本オラクルでは、オンプレミスの業務アプリケーション製品の既存のユーザー企業に向けて、クラウドへの移行を促すプログラムとして「Oracle Customer 2 Cloud」を3月から展開している。このプログラムはIT資産の状況把握と最適化、クラウドへの移行を支援する取り組みとして、ユーザー企業からのニーズは高く、すでに多数のユーザー企業がこの枠組みの活用を決定しているという。
クラウドへの移行支援へのニーズが今後より一層高まることを想定し、クラウド・カスタマー・コンシェルジェを発足してユーザー企業への提案活動を強化、拡充することを決定した。同組織は、ユーザー企業のシステム全体の現状を把握するための調査、評価する無償アセスメントを提供し、ソフトウェアとハードウェアと含めた既存のIT資産を無駄にすることなく、クラウドを有効的に活用してIT環境を最適化するための新しいシステム構成案を作成する。
クラウド・カスタマー・コンシェルジェは、アセスメント対象となるシステムの特定、現状のシステム基盤の整理とその問題点の整理、それらを踏まえた上でのクラウドの活用を想定した新しいシステム全体像と移行計画の立案までの範囲を手掛ける。無償で提供する。
日本オラクルでは2016年度、提供するクラウドをより簡単に、分かりやすく、 迅速に使えるような仕組みづくりを人材、製品ともに強化し、「POCO(The Power of Cloud by Oracle)」をキーワードに市場への浸透を図っていこうとしている。
クラウド・カスタマー・コンシェルジェも、こうした取り組みの一環。Oracle Cloudへのユーザー企業の円滑な移行を推進することでシステム基盤の近代化を支援し、オラクルの最新技術によるカスタマーエクスペリエンス向上に役立てていくとしている。