--おっしゃっているのは、人々が現在、「モバイル版Windows」と言う場合、スマートフォンOSのことしか考えていないが、それ以上の意味がある、ということのようですね。モバイル版Windowsはこの先、今より拡大するということでしょうか。
だからこそ私は、「Windows 10」について話す場合にはいつでも、こうした全てのデバイスを横断するモビリティについて話しているのです。確かに、現在は6インチか7インチ以下というフォームファクタがあり、それは「Windows Mobile」というWindows 10の非常に限定されたOSインスタンスによって動かされています。しかしContinuumを使用していて、マウスとキーボードを備えた大画面でアプリケーションを使う場合に、それ(デバイス)を何と呼ぶでしょうか。それがWindows 10なのです。
私が、Windows 10を何か1つのフォームファクタに制約されないものとして考えたいのはそのためです。(HoloLensプロジェクトの統括者である)Alex(Kipman氏)がHoloLensで何をしているのか。Windows 10のユニバーサルアプリプラットフォーム(UAP)です。私は物事の伝え方を改善する必要があると思っています。
自分のことを言うと、私はMicrosoft Bandを持っています。スマートフォンを持っています。「Surface」もあります。「Surface Hub」も持っていますし、HoloLensも手に入れるつもりです。そして私にとっては、それら全てが「Windows 10」なのです。こうしたデバイスの間を私はシームレスに移動することになります。全てのデバイスの間で通知が流れるようにしたいと考えています。私のデータやアプリが、こうしたものの全てでスムーズに動くようにしたいのです。
--あなたが8日に取った措置について(最高執行責任者(COO)の)Kevin Turner氏が書いたメールを読みましたが、彼はSurfaceを例えに用いていました。Turner氏は、Microsoftが現在、スマートフォンでやろうとしていることは、Surfaceでしてきたことに似ていると言っています。これからのスマートフォンは、モバイル版Windowsがスマートフォン上でどう見えるかを示すデバイスになっていくということですか。
そうです。ただし、多少の相違点があります。なぜなら、ある意味では、Surfaceがしたように、われわれはPCの世界で新しいカテゴリを作ろうとしているからです。今ではあらゆるOEMが2in1デバイスを製造していて、私はそれを素晴らしいことだと思っています。Surface Hubについてですが、2016年には、多くのOEMがSurface Hubのようなデバイスを出すはずです。われわれはHoloLensの開発も行いますが、ホログラフィックコンピューティングプラットフォームはWindowsに組み込まれているので、HoloLensを越えるホログラフィックコンピュータを開発する人々も出てくるでしょう。そして、私はこういったことが全て実現してほしいと思っています。
Windowsデバイスを作ろうというOEMがいないのなら、われわれが作ります。Lumiaデバイスは確実に作ります。つまり私は、全てはOEM次第だとか、エコシステム次第だとか言うことにためらいはありません。重要なのは、Windowsなのです。Windowsの全体的な状態と、どんな時でも現実に根ざしたものであるということが重要なのです。しかし同時に、現在の定義に縛られるのではなく、市場の動向に対して野心を持つことも重要です。