スマートフォンに搭載されているARMプロセッサは、サーバ用途としても十分な性能を持つようになってきている。Hewlett-Packard(HP)はそう考え、ARMプロセッサを搭載した「HP ProLiant Moonshot Server」製品を既に市場に投入している。ドイツに拠点を置くLinuxディストリビューターのSUSEも同じ考えを抱いているようだ。
SUSEは現地時間7月14日、サーバ向けの64ビット対応ARMプロセッサをサポートした「SUSE Linux Enterprise Server(SLES)12」をパートナー各社に向けてリリースすると発表した。この新バージョンによって、パートナー各社は新たな製品を開発、テストし、市場に投入できるようになる。なお、このビルドではAMDやApplied Micro Circuits、Caviumといったベンダーのほか、DellやE4 Computer Engineering、HP、SoftIronといったサーバメーカーの64ビット対応ARMプロセッサをサポートしている。
ARMプロセッサを使用することで、データセンターやクラウドユーザーの消費電力を低減できるという点は、Red HatやCanonicalといった他のLinux企業も認識している。というのも64ビット対応ARMプロセッサを搭載したマイクロサーバの熱設計電力(TDP)は10〜45W程度である一方、一般的なx86サーバは90W以上となっているためだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。