PCからモバイルに向けた文化の変革
Lenovoは現在、自社の文化をさらに変革しようと試みている。同社はPCのみに注力するのではなく、IBMのx86サーバ事業とMotorola Mobilityを買収した後、自社の事業をモバイル分野とPC分野、エンタープライズ分野に分割している。
Lenovoは西洋と東洋の溝を埋め、英語を公用語として採用し、格式張った敬称を廃止してきた。
Qiao氏は「今や、ある国でしかリーダーになれないようではLenovoで働けないと考えている。当社の地域マネージャーやリーダーに会えば、彼らの頭の柔軟さが分かるはずだ」と述べた。
同氏によると、今後の挑戦は同社のPC指向の文化を、モビリティに焦点を当てたより多様な文化へと変えることだという。
Qiao氏は「PC市場にまだ勢いがあったならば、われわれは文化を再び変えようとは思わなかっただろう」と述べ、「PC市場ではハードウェアに比重が置かれており、OSはすべて『Windows』だった。しかしモバイル市場ではソフトウェア、特にユーザーインターフェースに比重が置かれており、スピードよりも創造性やイノベーションが重視されている」と続けた。
しかし同氏は、IBMのPC事業買収で得た経験により、Motorola MobilityとIBMのx86サーバ事業の双方をスムーズに統合できると楽観視している。
「10年前であれば、会社にとっても私個人にとっても難題だった。しかしその時の経験のおかげで、Lenovoと私は今回の統合に取り組む準備ができたのだ」(Qiao氏)
Qiao氏はLenovoの黎明期以来、同社と共に歩んできており、その社歴は25年にも及んでいる。
「私は会社と共に歩み、すべてのステージを目にしてきている。昔の私は内向的で野心を持たない年端もいかない女性だった。しかし、現在の会社と自分自身は驚くほど変わった」(Qiao氏)
過去の成功から生み出された自信とともに、Lenovoは新たな進歩に向けて準備を進めている。
Qiao氏は「Lenovoは10年前よりも良い位置に付けているものの、難題はまだ残されている。しかしわれわれには強力なコアがある。そして、そのコアはいまだに文化だと確信している。いや、戦略やブランディングだと異論を唱える人もいるかもしれないが、私は会社を前進させる力が文化にあると確信している」と述べるとともに、「次の10年で、これまでの25年に匹敵する成長を遂げられると期待している」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。