7月28日の15時にファナック(6954)が、16時15分に東京エレクトロン(8035)が第1四半期(4~6月)決算発表と同時に、今期(2016年3月期)業績見通しを下方修正した。第1四半期が終わったばかりで、すぐに下方修正を発表するのは異例だ。
第1四半期末にかけてスマホ関連の受注が悪化したことが原因と考えられる。今日は、ファナック(6954)・東京エレクトロン(8035)の株価は大幅下落が予想される。
上海株急落・内閣支持率の急低下が不安視される中、新たに、スマホ関連受注の急低下という悪材料が加わり、日経平均はしばらく上値が重いと考えられる。
楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は、日経平均で2万円前後は日本株の良い買い場になるとの考えは変わらないが、短期的には下値リスクは残ると話す。
28日の日経平均は、上海株に振り回される
28日の日経平均は午前中に前日比280円安の2万70円まで下落した。28日の上海総合株式指数が一時前日比5%安と売られたことが嫌気された。
ただし、日経平均は大引けで前日比21円安の2万328円まで戻った。上海総合が、前日比1.7%安まで戻したのを見て、日経平均も下げ幅を縮小した。
第1四半期の決算は出だしを見る限りスマホ関連・中国関連は冴えない
最初に決算を発表した日本電産(6594)は好調だったが、その後の決算発表では、スマホ・中国関連は低調だ。中国経済の減速が、直接あるいは間接的に日本の輸出企業に悪影響を及ぼしている印象だ。
窪田氏は、これまでは、上海株の下落を見て日本の中国関連株が売られたが、ここからは上海株の動きではなく、出てきた業績に株価が反応して動くだろうという。