清水建設とIBM、視覚障がい者の屋内歩行を支援する音声ナビを共同開発

羽野三千世 (編集部) 2015年07月29日 14時23分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 清水建設は、バリアフリーへの取り組みの一環として、IBM基礎研究所の技術協力を受けて、視覚障がい者の屋内での歩行をスマートフォンでナビゲートするシステムを開発した。2018年の実用化を目指す。


「自動ドアの前にフロアマットがあります」などの音声ナビゲーションに従いながら歩行するIBMフェロー 浅川智恵子氏

 同システムでは、建物内に複数設置したBluetoothビーコンと歩行者が携帯するスマートフォンの通信をIBMの位置測定サーバで解析し、平均1.5メートルの精度で位置情報を特定。歩行者の現在位置と清水建設が作成した建物内の「空間情報データベース」をマッチングし、データベースから目的地までの移動経路、経路の幅や階段の段数、手すりの長さなどの情報をスマートフォンアプリに提供する。

 歩行者は、スマートフォンアプリとの音声対話によって目的地を入力。アプリはIBMの音声対話サーバと通信して目的地を認識したあと、空間情報データベースから提供されたデータをもとに、「2時の方向を向きます」「階段はまっすぐで34段、途中に踊り場が1カ所あります」「2階のフロアはカーペットです」といった具合に、音声で歩行をナビゲートする。

 清水建設が作成した空間情報データベースは、7月に国土交通省がオープンデータ化した「歩行空間ネットワークデータ」に、床面や壁面の材質など、視覚障がい者が歩行のランドマークにする情報を付加したものだ。

 同システムの実用化に向けて、同社は東京都江東区の技術研究所内に常設体験施設「親切にささやく場」を開設した。施設内には、160台のBluetooth Low Energyビーコン、位置測定サーバ、音声対話サーバ、空間情報データベースサーバが設置されており、建物内、構内通路、屋外ビオトープを音声ナビゲーションに従って歩行する体験ができるようになっている。将来的には、各サーバはすべてクラウドに移行する計画だ。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]