Microsoftが米国時間7月29日、最新OSとなる「Windows 10」を正式リリースし、アップグレードの配信を順次開始した。しかし、大勢の人が同時に3.5Gバイトのファイルをダウンロードする状況にインターネットは耐えられるだろうか。
AkamaiのReal Time Web Monitorによると、インターネットトラフィックは通常よりも35%多いとのことだが、目立った問題は発生していない。
RedditやTwitterなどのソーシャルネットワークでも情報を探したが、インターネットトラフィックの大きな混雑に遭遇している人を見つけることはできなかった。
Microsoftは需要にどう対応するかについて具体的な情報を明かしていないが、Microsoftが各ユーザーのコンピュータにどのようにWindows 10を提供しているかについて分かっている情報もある。
Microsoftのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるTerry Myerson氏は7月上旬のブログ投稿で、「7月29日から、Windows Insider参加者へのWindows 10の配布を開始する。その後、予約済みのシステムを対象に順次通知を開始し、7月29日以降に少しずつ規模を拡大していく予定だ」と記していた。
キーワードは「少しずつ」という部分だ。今回はクリックしてダウンロードするという単純な仕組みではない。Microsoftはまず、テスタープログラム「Windows Insider Program」に参加している人は、優先的に新OSを配信する。また、所有するPCまたはタブレットで「無償アップグレードの予約」をした人にも順次配信される。対象となる、Windows 7 SP1またはWindows 8.1 Updateを使っている人には、タスクバー(システムトレイ)のWindowsアイコンの中に案内が出るので、そこから「無償アップグレードの予約」ができる。
各ユーザーにいつアップデートを提供するかを決めるのは、Microsoftだ。
Streaming Mediaのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるDan Rayburn氏は「複数のCDNの関係者が、Microsoftが7月29日とその後数日間の『帯域幅の確保にかなりの資金を投入』したと述べている」ことを明かした。
Windows 10のダウンロードはインターネットに負荷を与えたが、障害が生じるまでには至らなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。