クロスチャネルマーケティングで顧客の行動を把握--日本能率協会

NO BUDGET

2015-07-31 08:30

 一般社団法人日本能率協会(JMA)は、顧客別の行動をオフラインとオンラインから得たデータから把握し、企業が求める研修の開発に役立てることを目的として、クラウドのマーケティングアプリケーションを採用した。アプリケーションを提供した日本オラクルが7月30日、発表した。

 JMAは企業向け研修を事業の柱とし、調査・研究をもとに、経営や人材の育成などの分野で新しいマネジメント技術を開発するとともに、それらの知見を基に中堅企業から一部上場の大手企業まで、幅広い顧客層に質の高い企業向け研修プログラムを提供している。また、国内外の人材交流の機会や場を提供することで、グローバルな視点でビジネスを支援している。

 これまで同社では、企業担当者向けに約300種類に及ぶ研修などの商材を、ダイレクトメール(DM)とメールマガジンの配信でマーケティング活動を行っていた。

 しかし、DMの反応が鈍化していること、試験的に開始したメルマガとウェブサイトでの企業向け研修の受注が好調であったことから、DM単体に依存したマーケティングから、メルマガやウェブサイトを活用するデジタルマーケティングとDMを組み合わせて展開していくマーケティング手法に転換している。

 JMAではデジタルマーケティングの活用により、JMA職員の営業活動の工数を軽減し、本来の主要業務である企業向け研修の商品企画・開発に集中して従事できるようになることも期待している。また、年間約100種類の新しい研修を開発しており、商品開発の精度をより一層向上させるために見込み客や顧客の声を取り入れたいと考えていた。

 こうした課題に対し、JMAが採用したのは、日本オラクルが提供するマーケティング業務向けクラウドアプリケーション製品群「Oracle Marketing Cloud」の1つ「Oracle Cross-Channel Marketing Platform」。JMAは同アプリケーションを活用し、企業向け研修のマーケティング活動の精度を高め、販売促進活動の効率化を目指す。

 JMAではOracle Cross-Channel Marketingの採用に際して、以下の点を評価しているとのこと。

  • オフラインのダイレクトメールの郵送情報とメールマガジン、ウェブサイトの閲覧状況などのオンライン情報を統合。ダイレクトメールが届いた見込み客が次にメールマガジンを読むのか、ウェブサイトを閲覧するのか、またどのテーマに興味があるのかといった情報を取得。「Oracle Cross-Channel Marketing」のスコアリング機能を活用し、見込み客を細分化し分類することで、それぞれのターゲットに合わせたより精度の高いマーケティング活動を実現
  • メール配信、セミナーやキャンペーンなどから得られたコンタクト情報をもとに、成約へと導くためのキャンペーンの流れをウェブ画面上で直感的に設計できるマーケティング・キャンバス機能を実装。例えば、ウェブサイトで、企業における女性活用に関するページを閲覧した見込み客に向けて類似のテーマのセミナーに関する情報を提供。メールに記載されているリンクをクリックしたかどうかを把握し、閲覧しなかった見込み客を対象に再度メールを送信するなど行動に合わせた施策を柔軟に組み立てることが可能

 JMAでは今後、自社でデジタルマーケティングを活用した知見を生かし、デジタルマーケティング関連の資格、教育・研修などのサービスを新たに提供していく予定としている。

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