6. プロセスデザイナー
生産から文書処理まで、さまざまなプロセスのオートメーションが進むにつれて、誰かがマシン、手順、人間とマシン間の伝達を設計し、多段階のプロセスを完成させる必要が生じる。マシンとマシンデータも役に立つかもしれないが、新しいプロセスを設計するたびに、人間がその下準備をする必要があるだろう。
7. 中間管理職
組織が合理化と「マトリクス型」組織構造の採用を試みるなかで、中間管理職という言葉はある意味で禁句になった。しかし、労働力の大部分が自動化されれば、マシン部隊の監視と監督を担当する人間という新しい役職が必要になるだろう。この担当者は、マシンアップグレードの予算作成から、さまざまなマシンのダウンタイムのスケジュール決定まで、さまざまな仕事をこなすようになるかもしれない。
8. テクニカルアーキテクト
オートメーションの究極の夢は、学習能力を備え、学習した内容に基づいて自らをアップデートし、さらに高性能な新しいマシンを設計、構築できるマシンだ。技術が順調に進歩してこうしたマシンが誕生したとしても、やはりこのプロセスを監督する人間は必要だろう。これは、人間が現在用いているモデルに似ている。最高のコーダー、最高のインフラストラクチャ担当者、最高の設計者を集めても、有能なアーキテクトがプロセスを監督しなければ、良いアイデアは生まれないはずだ。
9. コーポレートセキュリティの専門家
ビッグデータと自動分析は、社内セキュリティ調査において「捜査官」の役割を果たすことが増えている。しかし、人間による不正行為が疑われるときは、その人間の責任を追求して取り調べる人間が必要になるだろう。オートメーションの拡大が、データセキュリティから企業の透明性まで、あらゆることにどのように影響するのかというのも、気になるところだ。
10. 自動化の大君主
もちろんこの役職はまだ存在しないし、おそらく別の役職名が付けられるだろう。だが、「インテリジェント」マシンの全面的な採用が現実になれば、人間は高度に自動化されたシステムの最終的なチェックアンドバランスを図る必要があるだろう。効率的に情報を共有するように設計されたマシンは、競合他社にデータを送信するだろうか。マシンがうそをつく可能性はないのだろうか。自動化された製油所で、誤った管理や悪意のある管理によって町が吹き飛んでしまうおそれがある場合、その製油所を停止させるキルスイッチは必要なのだろうか。オートメーションが進んだ未来において、誰かがこうした問いを投げかけなければならないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。