Salesforce.comは米国時間8月13日、オンラインコミュニティープラットフォーム「Community Cloud」に企業が購入ボタンを埋め込み可能にすることを発表した。 テンプレート上でコンポーネントをドラッグ&ドロップするだけでフォーラムで直接製品を購入できるようになるという。
Salesforceの狙いは「Commerce in context(文脈でのコマース)」として、Trip Advisor、Etsyなどがビジネスの文脈でやっていることに倣うものだ。Demandware、CloudCraze、Bigcommerceの3社の電子商取引事業者との提携により、APIではなくネイティブに統合できる点も特徴となる。
3社は、Salesforceが抱えるさまざまな規模の企業の顧客の大部分をカバーする。同社のCommunity Cloudマーケティング担当シニアバイスプレジデントのMike Stone氏は、「顧客は、電子商取引にまつわる面倒さを省略したいと思っている。APIは素晴らしいが、われわれの顧客はスピードを求めている」と述べる。
コマースは、Salesforceが9月15日から18日までサンフランシスコで開催する自社イベント「Dreamforce」で重要なトピックとなる。
コミュニティーにコマースのコンポーネントを容易に統合するためには、Salesforceの顧客はDemandware、CloudCraze、Bigcommerceの顧客である必要がある。Salesforceは2015年末から2016年にかけてパートナーのコンポーネントが統合されると予想しており、コードを書かない人がアプリケーションを構築できる「Lighting Components」の一部になる。
Salesforceと3社のパートナーは、電子商取引のプロセスをすぐに消化できるものにすることで、顧客が継続してWebサイトを調節しながらコミュニティーとコマースが交わるポイントはどこかを測定できるようにする。
Salesforceのメリットとしては、自社の顧客に容易に測定可能な営業方法を提供することにある。コミュニティーは一般的に投資対効果(ROI)の測定が難しいが、フォーラムが営業と直結すればしっかりとした測定が可能になる。Salesforceの「Commerce in context」の取り組みは、BtoC、それにBtoBを視野に入れたものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。