Nuance Communicationsは米国時間8月18日、同社の音声認識製品群「Dragon」のアップデートを発表した。これには、「Mac」向けの新バージョンのほか、タブレットやスマートフォンといったモバイル機器上での文書作成を容易にするクラウドベースのモバイルサービスが含まれている。
NuanceのDragonという音声システムは、エンドユーザーに焦点を当てたブランドだ。同社は自動車やコールセンターといった場や、診療の記録に使用できる音声認識技術を提供している。そして同社は、Dragonの技術を大企業だけでなく、小規模企業に向けて展開していこうとしている。
今回新たに提供される製品により、Dragon製品はデスクトップPCからモバイル機器に至るまでの音声ツールを網羅することになる。例を挙げると、サブスクリプション形式で提供されるクラウドサービスの「Dragon Anywhere」を使えば、文書を作成したり、フォームの記入を行った後で「Evernote」や「Box」といったストレージサービスに保存できるようになる。
具体的に言えば、新たな製品群には以下のものが含まれている。
- 「Dragon for Mac」の新バージョン。
- 「Dragon Professional Group」(企業における文書の共有を目的とした製品)。
- 「Dragon Professional Individual」(グループ管理機能を必要としないユーザー向けの製品)。
- Dragon Anywhere(あらゆるモバイル機器でDragonを利用できるようにするサービス)。
- 「Nuance User Management Center」(ユーザーやプレファレンス、専門用語の管理機能)。
製品は画面の切り替えや文書の作成を、音声技術によってより直感的に行えるようになっている。同社のゼネラルマネージャーであり、最高マーケティング責任者(CMO)でもあるPeter Mahoney氏は、これら新製品のターゲットユーザーとして、専門の用語を使う必要があったり、現場で文書を作成しなければならない人々を挙げている。
価格は、Dragon Anywhereを「iOS」機器や「Android」機器上で利用する場合、その台数にかかわらず1カ月15ドル、あるいは1年150ドルとなっている。Dragon for Macは200ドル、Dragon Professional Individualは300ドルだ。また、Dragon Professional Groupは600ドルだが、ボリュームライセンスの適用がある。なお、「Dragon 13」は販売が継続される。「Dragon Professional 12」以降の製品を使用している個人は150ドルでDragon Professional Individualにアップグレードできる。「Dragon Premium」からDragon Professional Individualへのアップグレードは200ドルだ。
Dragon for Macは9月初旬に、Dragon Anywhereは今秋に提供が開始される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。