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グーグルもマイクロソフトも--なぜ米IT企業はインド人CEOを好むのか - (page 2)

Rajiv Rao (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-08-27 06:15

エンジニアリングの重視

 現在、テクノロジ企業のCEOを務めているインド人のほとんどは、エンジニアリングを第一に考えている。このため、従来のような経営学修士号(MBA)を取得しただけのマネージャーではなく、「エンジニアのマネージャー」となる。彼らの出自は、インド各地にキャンパスを置くインド工科大学(IIT)のような、インドの最先端を行く数多くの工科大学や、米国の大学院に多数の才能ある学生を送り込んでいる、さまざまな地域に存在する多数の工科大学となっている。


Satya Nadella氏
提供:Microsoft

 例えば、ハイデラバード出身のNadella氏はマニパル工科大学で学んでおり、Adobe SystemsのShantanu Narayen氏(CEO)はハイデラバードのオスマニア大学で学んでいる。Pichai氏はIITのカラグプル校の卒業生であり、高級音響機器メーカーHARMANの業績回復の立役者となったDinesh Paliwal氏はIITのルールキー校の卒業生だ。こういった人々のほとんどは米国で修士号(MS)や博士号(Ph.D)、MBAを取得しており、その過程において重要な特許を取得している人もいる。

 このような経歴を持つCEOの多くは、エンジニアリング部門との仲間意識を醸成してきた。業績が悪化し、士気が低下している企業のCEOは特にその傾向が強い。例を挙げると、業績回復の達人であるSanjay Jha氏は、MotorolaのCEOになった時に社内の技術者と一緒になって仕事をしたという逸話もある。

製品に照準を合わせたキャリア

 テクノロジ企業のインド人CEOは、ほとんど全員と言ってもよいほど、製品グループの責任者か、製品部門の責任者というキャリアを積んでいる。またほとんどのCEOが身を置いていた世界は、昨日のソリューションが明日のゴミとして捨てられるようなところであったために、最先端のイノベーションに目を光らせ、リスクに立ち向かい続ける必要があることを認識している。

 Pichai氏も製品畑を歩み続けてきた人物だ。当時のCEOであるEric Schmidt氏の反対を押し切ってGoogle Chromeブラウザの企画や開発、展開を行い、「Chromebook」や、低コストのAndroid携帯などの開発を推し進めてきている。それまで同氏は、シリコンバレーの半導体製造装置メーカーであるApplied Materialsのエンジニアおよび製品マネージャーを務めていた。

 Jha氏は、半導体製造企業GLOBALFOUNDRIESのCEOになる前は、Motorolaの業績を回復させた功績で知られていた。同氏は「Symbian OS」と、当時サポートしていたその他すべてのOSを放棄し、Androidに賭ける(今振り返ってみると勝ち馬に乗ったわけだ)とともに、世界で最も売れた携帯電話の1つである「Moto G」の開発を進めた。Googleが同社を125億ドルで買収したのは、おそらくこの理由を置いて他にないだろう。

 スウェーデンで創業した、電力及び重工業を手がける大企業ABBの業績をエンジニアマネージャーとして回復させた実績のあるPaliwal氏は、HARMANの新興国市場向けの製品をリバースイノベーションするとともに、海外における低コストイノベーション文化を活用することで、BMWやAudiといった高級自動車ブランド向けにナビゲーション分野や通信分野、インターネット分野、テレマティックス分野の高品質な製品を従来の半分の価格で実現し、HARMANの業績を好転させた。

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