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日本株は買い場の判断継続--アメリカの9月利上げはないと予想

ZDNet Japan Staff

2015-08-27 10:22

 8月26日の日経平均は、570円高の1万8376円だった。楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は「日本株は買い場」の判断を継続するという。中国経済への過度な懸念と、米国の利上げ強行観測がなくなれば、世界的に割安となった株のさらなる反発が見込めると考えられるからだ。

 中国経済への不安が世界的な株安の引き金をひいたが、それだけで今回の株安が起こったとは考えられない。米FRB(中央銀行)が「利上げ時期が近づいている」と繰り返し示唆していたことも、世界的な株安を招いた背景にある。今日は、米国の利上げ観測について、窪田氏が解説する。

米国は年内の利上げ方針を撤回すべき

 世界経済を見渡すと、米国が今、利上げできる環境にないことは明らかだ。利上げすべきでない理由は2つある。

(1)原油急落によるデフレ圧力

 原油急落によって、世界的にインフレ率がさらに低下する見込みだ。「インフレ予防」のための利上げは正当化できない。

(2)世界的な金融システム不安を招くリスク

 利上げ強行ならドルへの資金集中がさらに進み、ドル建て負債を抱える資源国や新興国の通貨がさらに下落する。そうなるとベネズエラ、ウクライナ、ブラジル、トルコ、南アフリカなど対外債務残高の大きい国の信用が低下する。

アメリカも低インフレ国になりつつある

日米インフレ率比較: 総合指数とコア指数の前年比(2015年6月時点)


(出所:日本は総務省、米国は労働省統計局)
(注:エネルギー・食品を除く指数を日本では「コア・コア指数」と呼んでいる)

 エネルギー・食品を含む総合指数で見たインフレ率は、日本が0.4%、米国が0.1%だ。エネルギー価格の低下をインフレ率の計算に含めると、米国のインフレ率は、低インフレ国である日本よりも低いことがわかる。

 ところが、金融政策を決定するために、中央銀行が見ているインフレ率は異なるものだ。日本銀行は、(生鮮食品を除く)コア指数を使っている。これで見ると、前年比プラス0.1%で、日銀がターゲットとしている2%インフレを大幅に下回っている。このため、日銀に対し、「追加緩和が必要」との声が出ている。

 一方、米国の中央銀行であるFRBは、(エネルギー・食品を除く)コア指数を政策目標としている。これで見ると、インフレ率は1.8%だ。ターゲットである2%に近づいていることが、FRBが利上げを検討する根拠となっている。

 窪田氏は、米国経済や米国民の生活への影響が大きいエネルギー価格を除いて、インフレ率を議論しても、意味がないという。エネルギーまで含めたインフレを議論すべきと考えられる。エネルギーを含む総合指数で見たインフレ率は、原油急落によって今後さらに低下が見込まれる。この状況で米国は利上げを強行すべきでないと考えられる。

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