また一部のプロジェクトでは、開発における支配的な勢力が、他者の重要な貢献を阻んでいる。
Dunning氏は「私がGitHub上でプロジェクトを立ち上げ、変更の承認をすべて自らで決定するとした場合、あなたはどうするだろうか?それがオープンソースなのであれば、そのソフトウェアをコピーし、自らでビルドすることも可能だが、あなたが実施した修正を私に強要したりはできない。あなたにとって重要だが、私にとって重要でないものがあれば、話は面倒になるはずだ」と述べている。
同氏が調べたところ、Hadoop関連のプロジェクト数は40程度だったが、実際に核として重要なものはおそらく6~12程度にしかならないはずだという。重要性があまり高くないプロジェクトの多くは、単に立ち上がってからまだ時間が経っていないため、その価値を証明する機会に恵まれていないだけなのかもしれない。
Dunning氏は「けなしているわけではないが、そのようなプロジェクトはまだ重要性が高まっていないのだ。まだ発展途上であるため、実質的にクローズドなコミュニティになってしまっている場合もしばしばだ。それ自体、まったく問題はない。例えば、Pivotalは「GemFire」(NoSQL型のインメモリデータベース)の土台となるデータベースである『Geode』というプロジェクトを寄贈した。これは実質的に1社で運営されているプロジェクトだ」と述べている。
「それは彼らの責任ではない。今から3年後に、Geodeが普及し、それでも1社で運営されているのであれば、責任を追求してもよいだろう。このプロジェクトを運営している人たちはその点を理解しており、正しい方向に向かって進んでいる。また、重要性の低いプロジェクトもある。彼らはコミュニティを作りたいと思っていないため、コミュニティを作っていないだけだ。彼らは緊密なかたちで運営し続けたいと考えているのだ」(Dunning氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。