調査

世界サーバ出荷台数が8%増加--第2四半期ガートナー調査

Colin Barker (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-09-01 13:10

 市場調査会社のGartnerによると、2015年第2四半期のサーバ出荷台数は前年同期比で8%増加し、売上高も7.2%増えたという。

 しかし、EMEA(欧州、中東およびアフリカ地域)の第2四半期のサーバ出荷台数は5.6%減少し、サーバ売上高も2.3%減の31億5331万ドルだった。

 GartnerのリサーチディレクターであるAdrian O'Connell氏は、「2015年の第1四半期は復活を示したが、第2四半期、EMEAのサーバ出荷台数と売上高は再び減少に転じた。継続的な経済的圧力と米ドル高に起因する通貨変動による価格上昇が重なり、EMEAのサーバ買い替えサイクルが相殺された」と述べている。

 しかし、O'Connell氏によると、この背景には2つの市場が関わってくるという。同氏は米ZDNetに対し、「頂上には、AmazonやGoogleなど(に販売する)いわゆるハイパースケールベンダーがおり、それらの企業は順調だ。エンタープライズ市場のほかの企業は、ハイパースケールベンダーよりはるかに厳しい状況に置かれている」と語った。

 それでは、基本的にそうしたGoogleなどの企業がこの市場を支えているのだろうか。「おそらくその通りだ。それらの企業がいなければ、この市場は全く違ったものになるだろう」(O'Connell氏)

figure_1

 出荷台数に関しては首位のHewlett-Packard(HP)が前年同期比でわずかにシェアを減らした一方で、「効果的な販売とマーケティングを続けてきた」Dellは前年同期比で実際にシェアを拡大させたとGartnerは述べている。

figure_2

 興味深いことに、LenovoによるIBMのx86サーバ事業買収がもたらした「競争力の変化」はDellに有利に働いた、とGartnerは考えている。3位のLenovoの市場シェアは、IBMのx86事業の前年同期のシェアを下回った。つまり、Lenovoが再び成長するためには、依然としてやるべきことが残っている。

 Gartnerのリサーチ担当バイスプレジデント、Jeffrey Hewitt氏によると、サーバ市場全体では、2015年第2四半期の前年同期比成長率は、第1四半期の同成長率に比べて鈍化したという。

 「為替レートの変化が影響を示し始め、西欧などの地域で相対購買力を低減させた。為替レートのさらなる変化を予期して、一部の組織は第3四半期や第4四半期まで待たずに、2015年の前半に予算を活用した可能性が高い」(Hewitt氏)

figure_3

 同氏によると、これは、それらの組織がこうした相対的な為替の変化により、購買力がさらに弱まる可能性があると考えていることを示す兆候だという。

 またHewitt氏は、第2四半期、x86サーバの出荷台数は8.3%増加し、売上高は9%増えたとしている。「第2四半期、全世界でRISC/Itanium Unixサーバの出荷台数は前年同期比で18.7%減少し、RISC/Itaniumの売上高は9.7%減った」(同氏)

figure_4

 Hewitt氏はほかに、メインフレームが7.8%の増加を示すという明るいニュースがあったと述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]