みずほ銀、基礎勘定系の専用端末にロックダウン型ウイルス対策ソフト

NO BUDGET

2015-09-02 07:00

 みずほ銀行とみずほ情報総研は、全国4カ所の電算センター内にある基礎勘定系システムの専用端末約170台に“ロックダウン”型ウイルス対策ソフトを導入した。トレンドマイクロが9月1日にユーザー事例として公開した。

 導入されたのは、トレンドマイクロのロックダウン型ウイルス対策ソフト「Trend Micro Safe Lock(TMSL)」。ロックダウンとは、システムの機能制限、リソース制御やアクセス制御など、特定の用途にだけシステムを使用できるようにすること。

 TMSLは、あらかじめ許可したアプリケーション(ホワイトリスト)以外は、端末内での実行を防止でき、万が一、既知や未知の脅威が侵入してきても、実行できないようにする。すべての未知の脅威に対応するものではないとトレンドマイクロは説明している。

みずほ銀行でのTMSL利用イメージ
みずほ銀行でのTMSL利用イメージ(トレンドマイクロ提供)

 みずほ銀行では以前から、預金管理や為替取引などの基幹業務を担う基礎勘定系システムの専用端末などにはウイルス対策ソフトを導入しセキュリティを担保していた。以前はパターンファイルをベースとしたウイルス対策ソフトであったことから、未知の脅威に対する安全性の向上が求められていた。また、パターンファイル更新のたびに実施する事前の動作検証や1台あたり約30分を要するクローズドネットワーク環境下のパターンファイルの手動配信など多大な作業工数の削減が求められていた。

 今回、みずほ銀行と同行のシステム設計、開発を担うみずほ情報総研では、これらの要求を満たし、同行のセキュリティ対策指針に準拠するセキュリティ対策製品として、新たにTMSLを検討。TMSLはパターンファイル型に比べて未知の脅威に対するセキュリティが向上し、パターンファイルを使わないためパターンファイル更新に伴う事前の動作検証や各端末への適用といった作業が不要となる。

 TMSLのこういった特徴から、安定稼働が重要視され、特定用途で利用されている基礎勘定系システムの専用端末に対して最適なセキュリティ対策と判断され、導入に至った。採用では、トレンドマイクロの迅速で適切なサポートも評価されたという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]