日米長期金利差で見ると円安はやや行き過ぎ

ZDNet Japan Staff 2015年09月04日 10時37分

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 9月3日の日経平均は86円高の1万8182円だった。楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は「日本株は買い場」の判断を継続するという。ただし、中国経済への不安、米FRB(中央銀行)による利上げへの不安があるため、今は上値の重い展開が続いている。

 FRBが利上げを判断する上で重視しているのは、米国の雇用情勢だ。そのため9月4日(日本時間21時30分)に米国で発表予定の8月の雇用統計に市場の注目が集まっている。

 雇用統計が強いと、9月利上げの思惑が広がる可能性もある。弱めの数字だと、世界景気に不安材料が増えていることもあり、利上げは当面ないという見通しが広がる可能性がある。年内の米利上げがないとの見方が広がれば世界の株式市場にプラスだが、為替市場で円高(ドル安)が進む可能性があることには、注意が必要だ。

日米長期金利差で見ると、円安(ドル高)はやや行き過ぎ

 日本が異次元金融緩和を続けているのに対し、アメリカは年内に利上げを実施する方針を示している。日本は緩和、アメリカは引き締め方向という金融政策の方向性の違いが、これまで為替市場で円安(ドル高)が進む根拠とされてきた。

日米長期金利、長期金利差、ドル円為替レートの推移:2011年9月末~2015年9月3日


(出所:ブルームバーグより楽天証券経済研究所が作成)

 ところが、米長期金利は、FRBが利上げ方針を示しているにもかかわらず、2014年以降は上昇していない。むしろ、低下傾向にある。そのため、2014年以降は日米長期金利差は拡大していない。

日米長期金利差とドル円為替レートの推移:2011年9月末~2015年9月3日


(出所:ブルームバーグより楽天証券経済研究所が作成)

 2013年は、日米長期金利差の拡大にともなって円安(ドル高)が進んでいたが、2014年以降は、日米長期金利差が縮小しているにもかかわらず、円安(ドル高)が進んでいる。結果的に、日米長期金利差から見ると、円安(ドル高)は進み過ぎと見える。

 別の見方をすれば、ドル円為替レートは、米利上げによる将来の米長期金利上昇を先に織り込んで、円安(ドル高)が進んできたといえる。市場の思惑通り、今後FRBが利上げを何回も実施して、長期金利が上昇していけばこれまでの円安(ドル高)は正当化される。一方、FRBの利上げが当分ないと見られる場合には、円高(ドル安)が進む可能性もある。

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