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日本株は買い場の判断継続--先物が波乱を増幅 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2015-09-10 10:55

日経平均ダブル・ブル型ファンドの売買

 投資信託で、「日経平均ダブル・ブル型」(日経平均の2倍の変動率で値上がり・値下がりする投信)の残高が拡大している。最近は、「2.5倍ブル型」(日経平均の2.5倍の値動きをする投信)や「トリプル・ブル型」(3倍の値動きをする投信)も登場して、人気を博している。

 このように、日経平均先物を使い、投資資金の何倍もの投資効果を得られるようにレバレッジをかける投資信託も、日経平均の短期変動率を増幅させている。

 9月9日のように、日経平均が1日で7.7%も上昇すると、こうしたブル型投信は、大引け(15時)前後に日経平均先物を大量に買い増しする必要が生じる。最近、日経平均が大きく上昇した日に、大引け間際に上昇が加速する傾向があるのは、こうしたファンドが機械的に先物を買い増ししてくることも、影響している。

 以下、ご参考のために、仮想の日経平均ダブルブル型投信(残高1000億円・基準価額1万円)が、9月9日、どのような投資行動を取るか、ご説明する。

 結論だけ言うと、残高1000億円のダブル・ブル型投信は、大引け(15時)前後に日経平均先物を154億円相当、買い増ししなければならない。その理由を、以下で説明している。専門的な内容を含み、やや難解なので、ご関心のある方だけお読みいただきたい。

<参考>ダブル・ブル型投信の投資行動の説明

 仮想の日経平均ダブル・ブル型投信A(資産残高1000億円・基準価額1万円)は9月9日の15時前後に、日経平均先物を、154億円相当、買い増しする必要がある。その理由を説明しよう。そのために、まず、投信Aの基準価額変動から説明する。

投信Aの基準価額変動

  1. 投信Aは、日経平均先物を、前日(8日)に2000億円分買い建てている。
  2. 日経平均が、9日に7.7%上昇すると、保有している日経平均先物も7.7%程度、上昇する。つまり、保有する日経平均先物は、2000億円×7.7%=154億円値上がりする。
  3. 投信Aに新規の設定や解約がないと、1000億円だった資産残高は、保有している先物の値上がり(154億円)によって、1154億円になる。
  4. 投信Aの基準価額は15.4%値上がりして、1万1540円になる。日経平均(7.7%上昇)に対し、ちょうど2倍の値動き(15.4%値上がり)を実現したことになる。

投信Aの、9月9日の投資行動

 投信Aは、大引け(3時)前後に、日経平均先物を154億円相当、買い増しする。その理由は以下の通りだ。

  1. 投信Aは、前日に残高1000億円で、日経平均先物を2000億円買い建てていた。
  2. 投信Aは、新規の設定解約がないと、9日には資産残高が15.4%増加して1154億円になる。一方、投信Aで保有する日経平均先物の残高(金額)は、2000億円から7.7%増加して2154億円になる。
  3. 投信Aは、9日に先物の売買をしないと、資産残高1154億円に対して、先物を2154億円しか買い建てていないことになる。10日以降も2倍の値動きを保つには、先物を投信Aの残高1154億円の2倍の、2308億円保有していなければならない。
  4. 投信Aは、9日の15時前後に、不足する日経平均先物154億円(2308億円~2154億円)相当を、市場で買い付ける。

 このように、レバレッジをかけた日経平均ブル型投信は、日経平均が大きく上昇した日には、大引け前後で、日経平均先物を買い増しする必要が生じる。

 逆に、日経平均が大きく下落した日には、大引け前後で、日経平均先物を売る必要が生じる。このような投資行動を取る、ブル型投信の残高拡大は、日経平均の1日の変動を増幅させる。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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