外国人投資家の売り崩しは減少すると予想
株は、短期は需給、長期はファンダメンタル(景気・企業業績)で動く。8月10日~9月4日にかけて、日経平均は主に外国人投資家の強引な売りで、急落した。日本の景気・企業業績の回復がやや想定より鈍くなりそうだが、それでも回復トレンドは変わらないと見られている。
日本株は、ファンダメンタルが大きく変わらない中で、需給要因から急落したので、割安になったと判断できる。外国人の売りが止まれば、急反発が見込まれる。
日本株の投資主体別売買動向(売買代金差額):2015年8月10日~9月4日

(出所:日本取引所グループ、▲は売り越しを表す)
8月10日~9月4日まで、日経平均は合計2931円下落した。株式現物の売買で見ると、この間、外国人投資家が1兆8875億円売り越して、下げを主導した。これに対し、国内投資家は買い越しだ。
最大の買い手は、個人投資家で1兆1714億円の買い越しだった。次いで、信託銀行(主に公的年金)が6106億円、事業法人が2765億円、投資信託が1879億円と、国内投資家が一斉に買いに動いている。
外国人投資家は、売る時は下値を叩いて売り、買う時は上値を追って買ってくる傾向がある。したがって、短期的には外国人投資家が買い越している週は、日経平均が上昇し、外国人が売り越している週は、日経平均が下落する傾向がある。
ただ、外国人の売り需要もそろそろ一巡するタイミングと考えられる。外国人売りが一巡すれば、国内投資家の買いで日経平均が上昇に向かうだろう。
過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。