富士通、データ分析サービス基盤をHPC化--テラバイト級でも30倍高速化

NO BUDGET 2015年09月28日 16時47分

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 富士通は9月24日、同社が提供するビッグデータの分析サービス「FUJITSU Intelligent Data Service データキュレーションサービス」の分析基盤でテラバイト以上の超大規模データの分析処理時間を従来比30倍(富士通調べ、実測値での速度比較)に高速化したと発表した。

 スーパーコンピュータの開発と提供を通じて培ったハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術を活用した。同日からデータキュレーションサービスを高速処理技術が搭載された分析基盤に移行し、活用を開始した。提供価格は個別見積もりとなっている。

 新たな基盤を活用することで、例えば従来1週間かかっていた、数千個の属性データを持つ数百万人分の顧客データといった超大規模データに対する分析を数時間に短縮できるという。より膨大なデータの分析を必要とするユーザー企業でも、分析結果をビジネスへいち早く反映できるとしている。

超大規模データの分析処理時間比較
超大規模データの分析処理時間比較(富士通提供)

 データキュレーションサービスは、ユーザー企業が持つデータを富士通のキュレーター(データサイエンティスト)が分析し、標準8週間でデータ活用のモデルを作成するサービス。2012年4月から提供している。ビッグデータ分析を始める際の設備投資やデータサイエンティストの準備などのコストを抑えつつ、本格的なデータ活用の可能性を検証することができるとされる。同サービスは、データそのものに着目し、業種や業態に制限されないため、多様なユーザーのさまざまな課題に対してサービスを提供できるとしている。

データキュレーションサービスの事例
データキュレーションサービスの事例(富士通提供)

 近年では企業によるビッグデータ分析の活用レベルが向上し、検証フェーズから実用、商用フェーズに移行しつつあり、分析対象とするデータのボリュームやバラエティはともに飛躍的に増大してきている。その結果、例えば数千万から数億人規模の顧客を対象とした大規模分析の場合、ハイスペックなサーバでも膨大な時間が必要となるようになってきた。

 そのため多くの分析プロジェクトでは一部のデータを抽出して分析するなどの手法で回避しているが、ワントゥワンマーケティングや工場プラント異常検知などは膨大なデータの全体を分析対象とする必要があるため、分析基盤の高速化が課題となっている。

データキュレーションサービスでのデータ量の変化
データキュレーションサービスでのデータ量の変化(富士通提供)

 富士通では今回、富士通研究所の協力を得て、データキュレーションサービス用として自社データセンター内にビッグデータ分析専用のHPCクラスタを構築した。このHPCクラスタは、複数のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」を高速なインターコネクトで接続したもので、専用の並列処理ライブラリを適用することで1000コアを越えるCPUの並列処理が可能となった。

 ハードウェアとソフトウェア両面の強化で従来と比較し約30倍の超大規模データ高速処理を実現した。また、既存の豊富なオープンソースソフトウェア(RやPythonで書かれたアプリケーション、Hadoop、Spark、深層学習系フレームワークなど)の大きな変更なしに運用が可能な高い汎用性を有していると説明する。

 この新たな分析基盤を活用することで、例えば従来1週間かかっていた、数千個の属性データを持つ数百万人分の顧客データといった超大規模データに対する分析を数時間に短縮できるようになった。従来は困難だった以下のような超大規模データの分析もビジネスに適用できるという。

  • 企業の全商品カテゴリ(数万カテゴリ)、全顧客(数千万ユーザー)に対するセグメンテーションやマーケティング施策の検討
  • 複数のIoT機器から送信される、数千から数万種類のセンシングデータを束ねた分析
  • 日本の全人口(1.27億人)に対する超大規模な疾病予測

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