インストールは今回も問題なく終わったが、時間は1時間近くかかった。しかし、インストールしたシステムを起動して、自宅のWiFiネットワークに接続しようとすると、予期していなかった問題に遭遇した。WiFiアダプタが「ファームウェアがない」ために利用できなかったのだ。
ここで、これがBroadcomのWiFiアダプタの面倒なところであるのを思い出した。この問題を回避するには、こんなときのために手元に置いているAsusのWiFiアダプタを接続して、これを使って必要な非フリーのファームウェアをダウンロードすればよい。ところが、このAsusのアダプタを接続したところ、こちらのアクティビティLEDも点灯しなかった。ネットワークマネージャのステータスをチェックすると、今度はこのアダプタの「ファームウェアがない」と表示されていた。面倒なことに、これはデスクの所まで行って、有線接続を使って必要なファームウェアを手に入れる必要があることを意味していた(わたしもずいぶん面倒くさがりになったものだ)。
しかしここで、自分が接続できるWiFiアダプタをもう1つUSBに持っていることを思い出した。これは、「Raspberry Pi」のシステムで使っているものだ。これを差し込んでみると、数秒後にネットワークマネージャに「無線ネットワークは利用できます」というメッセージが表示された。素晴らしい!
これでようやく自宅のネットワークに接続し、必要なb43のファームウェアをダウンロードすることができた。内蔵のWiFiアダプタが動作するようになったため、2つのUSBアダプタを取り外して、インストールの設定とテストを続行した。ほかには問題は発生せず、性能もほぼ予想どおりだった。
今回のテストで分かったことは何だろうか?
おそらく、もっとも重要なのは、「合併」したSLE/openSUSE Leap 42.1は、現在使っているopenSUSE 13.2の後継として問題なく使えそうだということだ。このバージョンは、筆者が恐れたような後退したものではなかった。最終的にどうなるかはリリースを待つしかないが、openSUSE wikiやフォーラムで説明されたとおりに物事が進むなら、問題はないはずだ。
一方で、最新のカーネルとソフトウェアを利用したいシステムでは、ローリングリリースディストリビューションであるopenSUSE Tumbleweedを使い続けるのがよいだろう。すでに筆者はTumbleweedをいくつかのシステムでかなり長い間使っているが、非常に満足している。筆者は頻繁に新しいノートPCを購入しており、新しいさまざまなハードウェアが搭載されていることが多いため、それらをサポートしている最新のカーネルとドライバが必要なのだ。
最後に、もしとにかく最新のものが使いたいのであれば、openSUSE Factoryディストリビューションを使うという手もある。ただし、FactoryとTumbleweedには、それほど大きな違いはない。これは、これらが定期的にテストされ、同期されているためだ。Factoryディストリビューションを使うには、筆者よりも勇敢で決断力が強い人でなくてはならないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。