NECは9月28日、オールフラッシュストレージの新製品「iStorage M310F」と「iStorage M710F」を発売した。ハードディスクドライブ(HDD)の代わりにソリッドステートドライブ(SSD)を搭載し、仮想化によるサーバ統合やデータベースの高速処理に適したストレージシステムとなっている。
M310F、M710Fの2製品とも200GバイトのSSDを3台搭載し、8Gbpsのファイバチャネル(FC)コントローラを備える。キャッシュメモリはM310Fが48Gバイト、M710Fが192Gバイトとなっている。税別価格は、M310Fが437万円から、M710Fが1878万円から。10月30日から出荷を開始する。
SSDの全面採用とともに、SSDの高速処理にあわせた制御ソフトや大容量のキャッシュメモリを標準搭載。同数のHDDと比較した場合(従来製品「iStorage M310/M710」との比較)、最大100倍の高速処理を可能にするという。仮想化環境下における性能ボトルネックを解消したり、データベースの高速処理を実現したりする。また、同等の性能をHDD構成で実現した場合と比べて、最大20分の1まで筐体数を減らし、消費電力を90%削減するとしている。
iStorage Mシリーズ共通の管理ソフトウェアやバックアップ機能を搭載するため、追加導入時には運用手順を見直す必要がないという。ストレージの寿命監視機能により、運用管理者は、SSDがあとどれだけの期間使用できるのかといった寿命到達度を確認できる。
無償のアセスメントサービスを利用して導入プランを作成することも可能だ。アセスメントの専門要員が、既存システムのストレージ状況を分析し、書き込み処理などのHDDによるボトルネックを見極め、オールフラッシュストレージに置き換えた場合の効果予測レポートを提供する。