ワークスタイルは変革できるのか

「成果重視」にシフト--ワークスタイル変革への人事制度 - (page 4)

下田英樹

2015-10-02 07:00

人事制度を支える導入の工夫

 多様な人材がコラボレーションしながら成果を創出するワークスタイルを実現するためには、制度だけでなくICTツールやオフィス環境の整備も欠かせない。そして極めて重要な点は、新しいワークスタイルを実践してもらうための、意識変革である。

ICTツール

 われわれが活用している主なICTツールは、仮想デスクトップ(Virtual Desktop Infrastructure:VDI)、ビデオ会議/ウェブ会議、プレゼンス、チャットなどのコラボレーションツールである。なお、われわれのほぼ全ての会議室にはビデオ会議システムが導入されている。

 そのため働く時間さえ合わせれば、全国の拠点はもちろん、自宅のPCからでも、外出先のタブレットからでも、インターネットにつながってさえいればFace to Faceでのコミュニケーションが可能になる。

 周囲の仲間に気兼ねなくテレワークが活用できるのもこのシステムによるところが大きい。実際、このシステムを導入してみると出張費の削減に大いに効果があり、他のワークスタイル変革の効果と合わせると、数年を経ずして投資額以上の生産性向上やコスト削減の効果をもたらすことができる。

オフィス環境

 ネットワンシステムズでは2013年の本社移転と同時に全社でフリーアドレス制を導入した。フリーアドレスのメリットは、スペース効率の向上(弊社では従業員数の約6割の座席数にしている)の他に、仕事に応じてワークスペースを選択できる点にある。

 「5-Style Office」というコンセプトで、(1)思考する、(2)形にする、(3)振り返る、(4)見直す、(5)集約するという5つの働き方に大別してオフィス環境を整備した。弊社の社員は、随時、仕事に最も適した席を使い分けながら成果を出している。


「5-Style Office」

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