iPhone 6sでも快適に使える--「Office 2016」提供、Mac版は5年ぶりに進化 - (page 2)

山口健太

2015-09-29 20:30

 Office 2016の新機能としては、複数人でOffice文書を共同編集できる「チームワーク」、Windows HelloでOffice 365にもログインできる「Windows 10連携」、使いたい機能やデータをOfficeが教えてくれる「先回りサポート」などの点を挙げた。

 平野氏はセキュリティ面での優位性も強調する。「最新のOfficeは既知の脅威だけでなく、未知のマルウェアにも対応できる。企業ネットワークの外からでも、携帯電話への本人確認電話により安全に使える。自社のサイバークライムセンターを活用し、司法機関とも連携している。史上最高のセキュリティだ」と自信を見せた。

Mac版は5年ぶりに進化、Mobile版は商用利用に制限


日本マイクロソフト アプリケーション&サービス マーケティング本部 輪島文氏

 Office 2016の具体的な新機能について、日本マイクロソフト アプリケーション&サービス マーケティング本部の輪島文氏がデモで紹介した。

 「Word 2016」では、複数人で同じ文書を開き、異なる段落にリアルタイムに同時入力できることを示した。「このような共同編集ができなければ、メンバー間でファイルを回しながら、どんどんバージョンが増えていくはずだ」(輪島氏)。メンバーを「Skype for Business」で呼び出し、小窓に顔を表示しながら作業を進めるコラボレーションの例も示した。


「Skype for Business」で会話しながら共同編集する様子

 「Office Delve」は、クラウド上のファイルを分析することで、企画書や売り上げデータなど「いま見たかった情報」をピックアップしてくれる。「Excel 2016」の操作アシスト機能では、「予測」と入力することでワークシートを分析。売り上げの将来予測などを自動生成できる。


日本マイクロソフト アプリケーション&サービス マーケティング本部の中川智景氏

 Mac版の「Office 2016 for Mac」については、日本マイクロソフト アプリケーション&サービス マーケティング本部の中川智景氏がデモを行った。Office 2011から5年ぶりの更新になるMac版は、「Officeの最高のエクスペリエンスをMac向けにも提供する。同時に、Macの最高のエクスペリエンスをOfficeにも提供する」(中川氏)と説明。リボンUIや「おすすめグラフ」などOfficeの最新機能に加え、RetinaディスプレイやフルスクリーンモードなどMacの最新機能にも対応したことを強調した。


Windows版とほぼ同じ画面構成を再現した「Word 2016 for Mac」

 Officeの店頭販売では「POSA」(Point of Sales Activation)カードを採用。POSレジで支払いを終えることで有効化される方式となる。


Office 2016の店頭販売に使用されるPOSAカード

 デバイスへのプリインストールでは、これまで10.1型以上のデバイス向けに提供してきた「Office Premium」に加え、日本市場では小型デバイス向けの「Office Mobile」でも、「Office 365サービス」を利用できるようにしたという。このOffice 365サービスには、OneDriveの1Tバイトの容量や、Office Mobileの商用利用権が含まれる。「永続ライセンス版など、Office 365サービスのサブスクリプションがない場合、Office Mobileを商用利用できないので注意してほしい」と中川氏。

パートナー企業もOffice 2016の登場を歓迎


ソフトバンク 首席エヴァンジェリストの中山五輪男氏

NECパーソナルコンピュータ 代表取締役 執行役員社長の留目真伸氏

 ゲストとして登壇したソフトバンク 首席エヴァンジェリストの中山五輪男氏は、iPadとSurfaceを両手に持ち、「最近はどちらか一方ではなく、ある部門はiPad、ある部門はSurfaceを導入するという企業も増えている」と説明。「ソフトバンクの独占販売商品であるSurface 3を始め、新Officeの販売に注力していく」と語った。

 NECパーソナルコンピュータ 代表取締役 執行役員社長の留目真伸氏は、8型のWindows 10タブレット「LaVie Tab W TW708」を紹介し、「タブレット向けOfficeに加え、Office 365も搭載した。Officeのフル機能はもちろん、1Tバイト分のOneDriveや商用利用権も付いている」とアピールした。

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