ミラクル・リナックスは10月6日、大規模システム向け統合監視サーバの新製品「MIRACLE ZBX8220」の提供を開始した。税別価格は、1年サポートパックが270万円、5年サポートパックが620万円、同クラスタ1年サポートパックが490万円、同クラスタ5年サポートパックが890万円など。「MIRACLE ZBX8200」の後継になる。
ZBX8000シリーズは、統合監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX」のほか、監視サーバ専用にチューニングされたLinuxサーバOSや監視に必要なソフトウェア、クラスタソフトウェアなどをハードウェアにインストールした状態で提供されるハードウェア一体型アプライアンスであり、すぐに監視設定を開始できる。個別に製品をそろえる場合に比べて導入しやすく、コストメリットにも優れる点が大きな特徴となり、既存モデルのZBX8200は前年比で出荷実績が約300%の伸びを見せているという。
ZBXは、オープンソースソフトウェア(OSS)の「Zabbix」をベースとして、ミラクル・リナックスが独自にパッケージを開発したエンタープライズ用途に特化した統合監視ソフトウェア。新製品のZBX8220では、ハードウェアに富士通製のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M1」を採用したほか、同梱するZabbixのバージョンが2.0から2.2へ上がっている。
高可用性を実現するためのクラスタリングソフトウェア「MIRACLE CLUSTERPRO X」を標準実装し、監視サーバ停止時には自動的にフェイルオーバーして監視業務を継続する。プロセス障害を自動復旧可能な「シングル」と、ハードウェア障害にも対応可能な「クラスタ」の2種類の構成から選択できる。監視サーバ自身の障害に自動対応することでシステム全体の可用性が向上させられるという。
新製品は、監視ソフトウェアやデータベース(DB)、OS、クラスタソフトウェアまでをまとめてハードウェアにインストールし、大規模システムの監視用に最適に設定、チューニングしている。設置すれば、すぐに使え、OSやDBの導入、設定の工数を削減できる。同等の監視システムをハードウェアの調達を含めて一から構築する場合と比較すると、5年サポートでコストを約45%削減できるとしている。
15年以上にわたりOSSの開発やサポートを提供してきた実績や技術力でワンストップサポートの体制を取っている。ZabbixやDB、クラスタ、ハードウェアとの障害切り分けが不要なサポート窓口で障害に迅速に対応できると説明。ソフトウェアごとに問い合わせ窓口を切り替える手間が不要になり、システム管理者の負荷も軽減できるとしている。