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構造改革が前進--TPP・マイナンバー・郵政上場

ZDNet Japan Staff

2015-10-07 10:36

 「アベノミクスの3本の矢で成功したのは1番目の矢(金融緩和)だけ」という厳しめの評価が最近増えている。「2番目の矢(公共投資拡大)は一時的効果しかなく、3番目の矢(構造改革・成長戦略)はほとんど成果が出ていない」という見方につながっている。

 楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は、3番目の矢で長年の懸案が実行段階に入ったことを評価している。具体的には(1)TPP、(2)マイナンバー、(3)郵政上場が実現に向けて動いていることに注目しているという。

 窪田氏は、この3つは、年末に向けての株式市場のテーマとしても重要と考えていると話す。

6日の日経平均は180円高の1万8186円と5連騰

 アメリカの年内利上げ観測が後退し、欧米株式が上昇した流れを受け、日経平均も上昇した。日経平均は底打ちしつつあるものの、このまま一本調子の上昇を続けるのは難しいと思われる。

(1)TPP実現へ

 実現すれば、貿易立国の日本に大きなメリットがある。TPPは、日米主導の経済圏作りの核となる。中国主導の経済圏作りに対抗する狙いもある。日本と米国は、中国主導で設立されたAIIB(アジアインフラ投資銀行)への参加を見送った。

 資本主義の基本的ルールが守られていない中国が主導する経済圏作りとは一線を画し、TPPを通じて日米主導の経済圏を作っていく方針だ。

(2)マイナンバーの通知が始まる

 マイナンバーは行政分野の効率化を進める切り札となる。何十年も前から導入が検討されながら、保有資産などがガラス張りになることを嫌う富裕層などの反対で、実現しなかった。ところが、「消えた年金」などの問題発生を受け、マイナンバー実施への機運が高まり、今回、実現する運びとなった。

 これで、行政分野の効率化が大きく前に進むだろう。「電子政府」の実現に向けて、重要な一歩となると思われる。先を見ると、行政分野だけでなく、民間分野での利用も視野に入っている。ただし、マイナンバー情報のセキュリティ管理などのインフラが整うことが、利用拡大の鍵となる。

(3)郵政3社の上場

 郵政民営化の仕上げとしてのグループ3社が上場する。親子上場という不透明さがあるものの、巨大な官業ビジネスを民営化し、効率化していく方向に向けて重要な一歩となる。 JR、JT、NTTドコモなど、過去の大型民営化株は10年、20年かけて経営を効率し、成長産業になってきた実績がある。

 その成果として、当初IPO(新規上場)の時の公募・売り出し価格対比では、株価が大きく上昇している。郵政事業の効率化は、5年くらいかけても大きくは進まないだろうが、10年、20年の時間をかけて効率化や業務範囲の拡大が進むと考えられる。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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