SCSKは、さまざまなネットワークやアプリケーションを含めた総合的な性能管理、セキュリティ監視を一元的に提供する監視モニタリングサービス「Perfect Performance Monitoring Service(P2MS)」を10月7日から提供している。データセンター型とサーバオンプレミス型の2形態で提供され、データセンター型サービスの基本費用は税別月額80万円から(ポリシー設計や運用マニュアルなど初期費用は別途)。サーバオンプレミス型は個別見積り。
これまでの監視運用サービスでは、サーバやネットワーク、セキュリティが個別のサービスとして提供されるため、複合的に発生した障害は原因究明から対策を講じるまでに時間を要するという課題があった。P2MSは、ネットワークとアプリケーション、そしてセキュリティ監視の領域まで踏み込んだ総合的な可視化と監視、運用を支援する次世代型サービスと位置付けている。
システムを一元的に管理するとともに、安定的なシステム環境を継続する上で必要なトラブル発生前の予兆の段階での障害回避など、プロアクティブに運用できると説明。一般の企業、組織はもちろん、安定したサービス提供が求められるクラウド事業者やミッションクリティカルなシステム運用が要求される金融機関でも、強力で安定的なサービスを実現できるという。
エージェントレス型のアーキテクチャで、サーバに専用のソフトをインストールする必要がない。あらゆるOSや仮想環境にも対応可能。負荷の増大などによるサーバへの影響もない。
マイクロ秒単位での通信状況監視で従来型の監視サービスでは発見できなかったマイクロバーストなどの問題要素をいち早く把握できると説明。同社の「netXDC」セキュリティ監視センターと連携したセキュリティ監視サービスも利用できる。セキュリティ面では、出口対策で標的型攻撃などの情報漏洩を払拭できるとしている。
P2MSはオンプレミスでもコロケーションでも対応可能で、顧客の稼働システムのネットワークにL2~L7を網羅する監視、可視化装置を設置し、netXDC内の監視センターを通じて報告や運用支援、障害予兆報告、トラブルシューティングを提供する。
データセンター型サービスは、netXDCでユーザー企業のサーバやネットワーク機器を預かって、P2MSによる総合運用監視と同時に、堅牢なデータセンターによる機器自体の安定運用も提供する。同サービスでは、顧客の機器を預かる共通の建屋内に設置されている「netXDC運用監視センター」と「netXDCセキュリティ監視センター」の相互監視と連携で、迅速なトラブルシューティングも提供する。
データセンター型サービス(SCSK提供)
サーバオンプレミス型サービスは、顧客のハードウェアが設置されているデータセンターやサーバルームに対して、遠隔から総合運用監視を提供するサービス。P2MSのサービス提供の仕組みは、顧客の機器環境に対して専用線または仮想専用網(VPN)でセキュアに接続して常時監視し、netXDC運用監視センターとnetXDCセキュリティ監視センターからの迅速な報告とトラブルシューティング支援で顧客のサーバとアプリケーションサービスの運用について安定稼働を支援する。
サーバーオンプレミス型サービス。サービス構成イメージは一例(SCSK提供)
同社では通信事業者、データセンター事業者、電子商取引(EC)事業者、銀行や証券、保険などの金融事業者、大学をはじめとする文教ネットワーク、機械、電子などの製造業、商社、小売などの流通事業者などを中心にサービスの提供を進める。販売目標は2018年3月期までに20億円。