IBMは米国時間10月8日、「OpenPOWER」ベースのLinuxサーバ「Power Systems LC」ファミリを発表した。その狙いは、ビッグデータ分野におけるIntelのシェアを奪うことにある。
OpenPOWERとは、IBMの「POWER」プロセッサを搭載したオープンなハードウェア設計を実現するための取り組みだ。この取り組みを支えるOpenPOWER Foundationは、データセンター分野においてIntelに対抗する製品を提供することを目的としており、IBMやNVIDIA、Mellanox、Canonical、Wistronといった企業が名を連ねている。
IBMによると、Power Systems LCファミリはIntelチップを搭載したサーバよりもビッグデータ関連のワークロードを高速に処理できるという。IBMは社内のテストで、同製品が「Intel Xeon E5-2699 v3」プロセッサを搭載したサーバに比べると、「Apache Spark」のワークロードを半分のコストで、より高速に処理できることが示されたと述べている。IBMはSparkBenchベンチマークテストを10回実施し、その結果を平均したとしている。
Power Systems LCファミリには以下の3種類のサーバが用意されている。
- 2Uサイズの1ソケットサーバである「S812LC」:10コアまで搭載可能。1テラバイトのメモリを搭載。メモリの帯域幅は毎秒115Gバイト。ディスクドライブは最大14基まで搭載可能。
- 2Uサイズの2ソケットサーバである「S822LC」:商用ワークロード向け。20コアまで搭載可能。1テラバイトのメモリを搭載。メモリの帯域幅は毎秒230Gバイト。
- 「S822LC for high performance computing」:S822LCのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)向けバージョンであり、NVIDIAの「Tesla K80 GPU」を2基搭載。
IBMはこれら製品の一般提供を2015年末までに開始すると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。