米調査会社のGartnerは10月6日、IT分野の2016年以降の10大予測「Gartner Reveals Top Predictions for IT Organizations and Users for 2016 and Beyond」を発表した。デジタルビジネスが進展し、自律的に行動する「スマートマシン」が市場に大きな影響を与えるようになり、人間とスマートマシンとの共創が大きなテーマとなっている。
スマートマシンとは、「自律的に行動し、知能と自己学習機能を備え、状況に応じて自らが判断し適応し、これまで人間しかできないと思われていた作業を実行する新しい電子機械」を指す。
例えばロボット分野では、人工知能(AI)の急速な発展により、企業ユーザーも個人ユーザーもこれらの先進的なテクノロジを受け入れ、活用していくことの重要性を指摘している。
今回、発表された10の予測は以下のとおりとなる。
- 2018年までに、ビジネスコンテンツの20%は、人間に代わってマシンが文章を書くようになる
- 2018年までに、インターネットにつながる60億のモノがサポートを(人に)リクエストするようになる
- 2020年までに、人間の制御の範囲外にある自律型のソフトウェアエージェントが、すべての経済取引の5%を処理するようになる
- 2018年までに、世界の300万人以上の労働者がロボット上司の管理下に置かれるようになる
- 2018年までに、スマートビルディングの20%がデジタル損壊攻撃への対応を経験する
- 2018年までに、新興企業の45%は、社員よりも多くの簡単に複製可能なスマートマシンを所有するようになる
- 2018年までに、顧客向けのデジタルアシスタントが顔と声で個人を特定するようになる
- 2018年までに、200万人の被雇用者が、健康管理用ウェアラブルデバイスやフィットネスデバイスを装着することが雇用条件として義務づけられるようになる
- 2020年までに、スマートエージェントがモバイル処理の40%を円滑にし、ポストアプリが支配するようになる
- 2020年までを通じて、クラウドのセキュリティに関する問題の95%は、ユーザー側の過失によって起きるようになる