アナリティクス人材を企業が争奪する訳
最後にデータ分析。これは少し様子が違います。
最近、ITベンダー、コンサルティングファーム、一般企業の三つ巴で、優れたアナリティクス人材の獲得競争が起きています。データとそれを分析する人材を企業資産とし、ビッグデータを活用して企業戦略を進める一般企業が多く出てきており、さらにその企業は「この分野については、ビジネスに直結しているので外注だけに任せてはいけない」と気づいているからです。ただ、データ分析にお困りの場合は弊社にご相談いただきたいですが(笑)。
アナリティクスの語源は、古代ギリシャ語の「紐解く」です。ビジネス課題を解決することなのです。分析と訳すのは適さないです。課題の近くにいないと、アナリティクスの本来の意味どおり、認識、解決できないですよね。日本マイクロソフトに1993年に入社して驚いたのは、データ分析をするアナリストが特別な職種でなく、当たり前のように日本法人にもいたことです。随分、仕事をサポートしてもらいました。
このように企業内にアナリティクス人材を抱える傾向はとてもよいことですが、大学からのアナリティクスを活用できる人材の輩出が少ない日本では、大変厳しい獲得競争が起きてしまっています。なかなかうまく行かないものです。しかしながら、ここにきて大学側がアナリティクス人材の育成を強化する機運もあり、前途は明るいものと考えています。