パートナーロボットは、家庭内での家事、介護、子育てやコミュニケーションを担うロボットである。産業用なども含めたロボット全体としては、2035年までに9兆7000億円の市場規模になると予測され、その中でもサービス分野は特に伸びが著しいと予測されている。例としてはソフトバンクロボティクスの「Pepper」などが挙げられる。
介護ロボットについては試行的取り組みが始まっており、介護する側の利用意向は「利用したい」「利用を検討したい」の合計が6割を超えている。年代が上がるほど利用意向が高くなっている。介護される側も「利用してほしい」「利用を検討してほしい」が6割を超えており、実際に介護が視野に入っている50代、60代で期待が高い傾向にある。
会話や遊び相手となるコミュニケーションロボットについては、利用意向のある人が半数近くで、特に高齢になるほど利用意向が高い。子育て支援ロボットについては、話し相手や遊び相手、モニタリングなどの役割が想定されているが、利用以降は3割程度にとどまっている。その理由としては、心理的な抵抗、安全性、成長への影響、価格などさまざまな理由が挙げられた。将来ロボットの活躍が期待される分野としては、レスキューロボット、介護、医療・介護が多かった一方で、子育てについては少なかった。
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将来ロボットの活躍が期待される分野 出典:「平成27年版情報通信白書」(総務省)
- 田島逸郎
- いくつかのスタートアップに関与しながら、スマートフォン情勢に関心を持ち、個人的に調査、記事の執筆などを行っていた。現在は地理空間情報系のスタートアップで、主にGISやオープンデータなどに携わる。