富士通は、10月21日、ソニー銀行の新しいコンタクトセンターを構築したと発表した。このコンタクトセンターは勘定系システムとパブリッククラウド型カスタマーサービス支援システム「Salesforce Service Cloud」とのリアルタイム連携を実現したもの。
ソニー銀行は分散する顧客情報を集約し、顧客からの問い合わせにスピーディーに対応できるようになった。
新コンタクトセンターシステムでは、「Salesforce Service Cloud」に顧客情報を集約し、富士通のデータセンターにあるオンプレミスの勘定系システムとリアルタイムに連携させる。従来は分散していた顧客管理データやコンタクトセンターでの電話情報、メールでの問い合わせ情報などの一元化した。同システムは、富士通のPC「FMVシリーズ」の大規模コンタクトセンターのシステムをリファレンスとしている。
インターネット銀行であるソニー銀行は、店舗を持たないため、顧客からの問い合わせは主に電話やメールで対応している。問い合わせ対応のシステムは、従来、電話応対内容はコンタクトセンターシステムで、メールはメールシステムでそれぞれ管理していた。
そのため、複数システムでの管理による業務の煩雑化や、顧客情報の分散に伴うサービス品質の維持、向上が課題となっていた。今回、1つのシステムで顧客情報を一元的に管理、閲覧できるコンタクトセンターシステムに刷新することで、よりスピーディーかつ効率的な顧客対応を実現した。
同システムを利用することで、顧客からの問い合わせ時に、顧客の契約しているサービス内容や利用状況などの情報をポータル画面で確認できるようになる。
また、顧客情報を取り扱うコンタクトセンター業務でパブリッククラウドを活用するにあたり、お客様情報や通信経路の暗号化、厳密なアクセスコントロールなどのセキュリティ面の考慮に加え、顧客対応に必要なレスポンスを確保し、安全性とシステムの性能要件の両立を図っている。
顧客との応対情報を「Salesforce Service Cloud」上で一元管理することで、それぞれのシステムごとに二重三重に登録する手間が不要になり、契約の現状、利用状況などを、応対情報と併せたより詳細な最新情報として一覧できるようになった。
また、コンタクトセンターシステムの基盤をクラウドサービスで運用することにより、運用コストや保守コストの削減も実現、高い拡張性により新商品の投入やサービスの追加にも柔軟に対応できる。
(富士通提供)