数万台のエンドポイントのセキュリティ状況をPtoPで把握--Tanium、日本に上陸

日川佳三 2015年10月23日 07時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 PtoPネットワーク技術で数万台規模のクライアントPCやサーバのセキュリティ状況をリアルタイムに検索してリモート制御できるソフトが、Taniumの「Tanium Platform」だ。日本法人のタニウムは10月22日、2015年秋から日本市場での事業を本格展開すると発表した。

 国内ではマクニカネットワークスが8月に代理店契約を結び、販売を開始している。5000台以上のクライアントPCやサーバを抱える企業が対象で、タニウムによれば価格は1台あたり4000円程度から。マクニカネットワークスによる販売目標は、向こう3年間で100社300万台。

 Tanium Platformは、PCやサーバなどのエンドポイント(Windows、Mac、Linux、Solaris、AIX)のセキュリティ状況をリモートから調査する機能と、セキュリティ的に問題があるエンドポイントをリモートから制御して問題を取り除く機能で構成するソフト。IT部門が内容を把握できていない非管理下のエンドポイントをできるだけ効率よく把握、可視化して制御することを目的にしている。

 例えば、「ある脆弱性に対するセキュリティパッチが当たっていないエンドポイント」をリストアップして、これらにパッチを当てるといった作業ができる。「プロセスのハッシュ値を調べてプロセスを停止、削除する」といった作業もできる。

 システム上の特徴は、監視対象となるエンドポイントにインストールした監視、制御のためのエージェントソフト同士がPtoPネットワークを構成していること。Tanium Platformのサーバは、個々のエージェントからデータを吸い上げてリポジトリデータベースに格納して管理するのではなく、生データの集合体であるPtoPネットワークに対してその都度問い合わせ、エンドポイントのリアルタイムな監視データを入手する。

Tanium Platformの検索GUI画面。Windowsのパッチ適用状況を調査している
Tanium Platformの検索GUI画面。Windowsのパッチ適用状況を調査している
Robert Stevenson氏
タニウム 代表取締役 Robert Stevenson氏

 検索エンジンの検索窓のようなインターフェースで情報を検索できる。PtoPネットワーク型としたことでサーバにかかる負荷を軽減し、数十万台規模のエンドポイントを監視できるようにしている。

 日本法人のタニウムで代表取締役を務めるRobert Stevenson氏は、Tanium Platformの特徴を「エンドポイントのすべてを15秒以内に把握し、15秒以内にアクションを起こせる」と説明する。従来は、クライアント管理(インベントリ管理、ソフトウェア配布)とエンドポイントのセキュリティは独立した話題だったが、Tanium Platformはこれらをつないだ。

 「セキュリティ上の問題の7~8割は、足元にあるシンプルなこと。例えばパッチ管理を徹底することで解決できる」(Robert氏)。こうした作業を効率よく迅速に行いたいという需要に合致するとしている。

 国内販売代理店のマクニカネットワークスでセキュリティ第1事業部長を務める春日均氏は、サイバー攻撃が高度化する中、マルウェア感染を入り口対策で食い止めるのではなく、「感染することを前提にエンドポイントを管理する必要がある」と説明する。Tanium Platformはマルウェアの検知機能は持たないが、エンドポイントで起こっていることを可視化し、最終的に復旧できる。「インシデントの発生から対処までの時間をできるだけ短くすることが大切だ」(春日氏)

Tanium Platformは、エンドポイントに対する検索やリストアップの機能と、パッチ適用やファイル操作などのリモート制御機能を提供する。マルウェア検出製品やインシデント分析製品などと組み合わせて使うとよい
Tanium Platformは、エンドポイントに対する検索やリストアップの機能と、パッチ適用やファイル操作などのリモート制御機能を提供する。マルウェア検出製品やインシデント分析製品などと組み合わせて使うとよい

 日産自動車がTanium Platformを採用している。会見では日産自動車で最高情報責任者(CIO)を務める行徳セルソ氏が登壇し、「これまではエンドポイント環境の標準化に投資してきたが、生産ラインなどでは非標準デバイスが存在し、これの管理に悩んでいた」と説明。こうした非標準デバイスの管理にTanium Platformを利用する。

Tanium Platformの通信フロー
Tanium Platformの通信フロー(タニウム提供)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化