Ballmer氏が残したアドバイス
買収戦略にも話が及んだ。670億ドルでEMCを買収することを発表したDellではない。大型買収をしていないMicrosoftのNadella氏に対してだ。「小規模な買収が多いのはなぜ?」と聞かれてNadella氏は、「Michaelが先週大型買収を成立させたから、明日自分も大きな買収をしよう、とかいう問題ではない」と笑う。
「われわれはなにをすべきか明確なビジョンを持っている。注目しておいてほしい」とした後、買収か社内開発かとなると望ましいのは後者だと前置きした後、次のように述べた。「テクノロジ業界のあらゆる部分で役割を持っていたい。潜在的に大きな市場があり、Microsoftにしかできない貢献ができるという分野において買収を実施する可能性がある」。
CEOになって2年目のNadella氏は、途中中断を挟んだものの32年間会社を率いているDell氏に対し、「CEOに就任後最初に連絡した人の一人。単にパートナー企業のCEOというのではなく、業界を作った人でもある」と尊敬の念を示した。
そのNadella氏が毎日噛みしめている言葉は「大胆であれ、だが正しくあれ」だ。前任のSteve Ballmer氏が交代時に残していった言葉という。「いつもこの言葉を考えている」とNadella氏が明かすと、Dell氏は「”ひどい間違いをするな”もね」と付け加えた。