Oracleは高速なハードウェアと暗号処理速度を誇るマイクロプロセッサ「SPARC M7」をベースとする新システムにより、半導体レベルのクラウドセキュリティを大きく前進させたとアピールした。
「これは常にオンになっており、無効にすることはできない」とEllison氏は強調し、Oracleは今後クラウドセキュリティを強化するチップをさらに作り出す予定だと説明した。
SPARC M7プロセッサをベースとする新システムは、「SuperCluster M7」エンジニアドシステムおよび「SPARC T7」と「M7」サーバで、既存のITインフラと、クラウドに移されるワークロードの間でやりとりされるデータの暗号化とトラフィックを管理するために設計されたもので、すでに注文可能になっている。
同氏は、クラウド技術全般について、「これは重要なことだ。パーソナルコンピュータの登場と同じくらいの出来事だ」と話した。クラウド技術は、Oracleの年次イベントである今回のOpen Worldカンファレンスの主要なテーマだ。
Ellison氏は同社のフル機能クラウドプラットフォームの構築は「ほぼ終わり近くまで来ている」としたが、これには非常に長い時間がかかっており、その技術的な取り組みは10年間続いていると認めた。
Ellison氏は、ソフトウェア、プラットフォーム、インフラの3層からなるプラットフォームをすべてサービスとして提供することは、この市場で主要なプロバイダーであると認められるために必要不可欠だと考えを述べている。
「わたしは、すべてがクラウドに移ると言っているわけではないが、移行に長くはかからない。今後10年の間には、コンピューティングの大半はクラウドで実行されるようになり、オンプレミスに残されるのはわずかになるだろう」と同氏は明言した。
Ellison氏は、Oracleのアプリケーション層における主な競合相手としてSalesforce.comとWorkdayを挙げ、SAPは敵ではないとして今回も問題にせず、ほかのクラウド事業者については「小規模で、比較的新しく、1つか2つのアプリケーションしか持っていない」と評した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。