Keathley氏によると「サイバーセキュリティが最大の懸念として挙げられ続けているにもかかわらず、中規模市場における企業の幹部らのほとんどはセキュリティ侵害に対する準備ができていないと認めている」という。
「最新かつ堅牢なセキュリティ手段を導入している」と答えた回答者は、およそ半分ほどしかいなかった。
また、回答者のうち31.8%はセキュリティの重要性について認識しているものの、適切なインフラやリソースがないと答えている。さらに11.4%はセキュリティの脅威の進化に追随することが難しいと感じており、残りの回答者らは準備や認識が十分ではない、あるいは優先事項ではないと答えている。
適切なリソースがないと感じている回答が多い一方で、回答者の大多数は深刻なセキュリティの脅威に対応するために、少なくとも計画は用意していると答えている(回答者には複数回答が許されていた)。
- 情報セキュリティに対する社外からの脅威に備えている:66.6%
- 情報セキュリティに対する社内からの脅威に備えている:60.8%
- 情報セキュリティに対する脅威に関して、ガバナンスの体制や手続きが準備できている:47.4%
- 重要な情報を暗号化している:44.0%
- 情報セキュリティに関する教育や訓練を実施している:29.6%
- 知らない/分からない:4.0%
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アナリティクス
ビッグデータの興隆によってアナリティクス関連のツールやサービスも数多く登場してきている。Deloitteのこの調査によると、アナリティクスを導入している企業は80%以上にのぼっているという。
回答者のうちアナリティクスを導入している企業は80.2%にのぼっている一方、全社的にアナリティクスを導入している企業は10.1%にとどまっている。また、ほとんどの回答者は試験導入の段階か、初期実装の段階にあると答えている。なお、アナリティクスの導入に向けた最大のハードルはすべて、データの収集と標準化にまつわるものだった。これはさほど驚くべきことではない。
また、回答者の13.2%はアナリティクスを導入しておらず、その理由の上位2つは「会社の規模や成熟度という点で、アナリティクスの利点を引き出せない」という回答と、「価値を最大限に引き出すうえで、どこから手を付けてよいかが分からない」という回答であった。
以下は、アナリティクスの導入に向けた業務上のニーズを細分化したものだ。
- 業務戦略と運営上の優先順位を決定する際の参考にする:34.4%
- 業務上の意思決定を健全なものにするための指標や情報、ツールとする:34.0%
- 業務の予測や報告に使用する:20.6%
- クライアントや顧客、業務にまつわる行動の分析や予測に使用する:8.4%
- 残りの回答者らは「その他」または「分からない」と回答している。
アナリティクスはさまざまなかたちで導入されている。基本的なレポート機能の利用や、予測モデリングの活用、企業としての統合したアナリティクスソリューションの実現を挙げている回答者はいずれもおよそ半数を占めている。また、アナリティクスツールをサブスクリプションベースで使用している企業とアウトソーシングで利用している企業はそれぞれ約30%となっている(回答者には複数回答が許されていた)。