ビッグデータは過去のものであり、大切なのはアルゴリズムだ--Gartner ResearchのシニアバイスプレジデントPeter Sondergaard氏の見解だ。
Sondergaard氏は米国時間10月27日、「Gartner Symposium ITxpo 2015」でデジタル面での成長を支援する鍵を握るものはアルゴリズムだと述べた。
「ビッグデータそのものに価値はない。もちろん、データは必要だ。しかし、一時的なものだ。データそのものは変化をもたらさない。企業はITをデータ収集部門と見ているかもしれないが、誰だってデータを集めることができる時代だ。誰だってデータを保持できるし、データ分析のために専門家を雇うことができる--データの量がどんなに大きくても、だ」とSondergaard氏。
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「データは使う側がどう使うか、その上でなにをするかを知らなければ、なにもしてくれない。本当の価値があるのはアルゴリズムであり、アルゴリズムがアクションを定義するのだ」と続けている。
GartnerはオーストラリアのIT支出は2016年、前年比2.8%増の800億豪ドル近くに達すると予想している。ニュージーランドは前年比2%増の117億ドルになる見通しだ。
世界レベルでのIoTの支出は2016年、毎分250万ドル以上になり、5年後には毎時間100万台の新しいデバイスがインターネットに接続されると予想している。
「アルゴリズムの経済がIoT分野におけるマシン間通信の進化で大きな飛躍を加速させる」とSondergaard氏はいう。
Sondergaard氏によると、企業がアルゴリズムを活用するためには、既存のアナログビジネスと並行してデジタルビジネスを展開する必要があるという。これをGartnerは「2つのモード(bimodal)をもつビジネス」戦略としている。アナログでの売り上げが横ばいとなる中、これは企業にとって重要な戦略になるとSondergaard氏は見る。インテリジェントなアルゴリズムが、企業が持つデータの上でとるべきアクションを決定するのを支援してくれるからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。