デルのEMC買収とその戦利品「ヴイエムウェア」の意味 - (page 2)

Ken Hess (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2015年11月06日 06時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 これには同意する。CompaqやAutonomy、Palmのことを思い出してほしい。……とは言えない。Dellはこれらの企業とは違うからだ。Whitman氏の主張には同意できないし、Dellは今後も購入製品のサポートを継続するはずだ。確かに製品のリブランディングは起こるだろうし、可能な場合は複数の製品を統合することもあるだろう。その過程で一部の製品がなくなる可能性もある。しかし少なくとも、Dellは顧客へのサポートを継続することについては信頼できると思われる。

 孫子の兵法には、戦利品について次のように解釈される説明がある。「勝者や勇敢だったものは表彰すること。戦利品を得ることを奨励すべきだ。ただし同時に、外発的な動機付けの弊害にも留意する必要がある。戦利品が主な動機になれば、兵はまとまりを失う」

 ここで得られる教訓はシンプルだ。副次的な戦利品が手に入れば喜ぶべきだが、それ自体を主目的にしてはならないということだ。ある友人は以前、「ドーナツの穴ではなく、ドーナツ自体を見るようにすべきだ」とよく言っていたものだ。VMwareは副次的な戦利品だと言えるが、それはそのまま維持して、その獲得自体を喜ぶべきなのだ。

 では、「戦利品」であるVMwareはDellにどのような恩恵をもたらすのだろうか。

 まずVMware自体も、DesktoneとAirwatchという2つの重要な企業を含む、複数の企業を傘下に置いている。またVMwareは、クラウドシステム管理とデータセンターの自動化という2つの市場を支配している。図1と図2を見て欲しい。


図1
提供:IDC

 図1は、2012年から2014年にかけての、クラウドシステム管理ソフトウェア市場の上位4社を示したものだ。VMwareの首位は動かないことが分かるだろう。


図2
提供:IDC

 また、図2はデータセンター自動化ソフトウェア市場をIDCが分析したものだ。やはりVMwareがほかを寄せ付けない勢いで1位となっており、2位のIBMのシェアはその約半分に過ぎない。

 VMwareの2014年の総売上高は60億ドル強であり、純利益は8億6000万ドル、従業員数は1万8000人となっている。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
“真FinTech” 地域金融の行方
教育IT“本格始動”
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
スペシャル
デジタル時代を支える顧客接点改革
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
エンタープライズトレンドの読み方
10の事情
座談会@ZDNet
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]