Facebookは2014年、仮想現実(VR)ヘッドセットを開発するOculus VRを20億ドルで買収した。それでも同社の最高技術責任者(CTO)Mike Schroepfer氏は、今の段階で企業はVRに過大な投資をするべきではないと警告している。
Schroepfer氏は広告主から、VRの準備としてやるべきことを尋ねられた場合、「何もする必要はない」と答えるという。
同氏は「私は広告主から『VRに向けて何を行っておくべきか?』と尋ねられるたびに『今することは1つもない。より多くの人々が使い始めるまで、ひたすら待つだけだ』と答えている」と述べた。
FacebookのCTOであるMike Schroepfer氏
同氏は、Facebookの「Oculus Rift」のほか、HTCやソニーといった競合他社からもヘッドセットが市場に投入されるという点に触れつつも、「われわれや他社を含む業界全体を見渡しても、2016年におけるインストールベースは非常に小さなものにしかならないだろう」と述べた。
VR技術のおかげで、ユーザーの頭の動きを捕捉し、CG描画された3Dグラフィックスの世界をぐるっと見渡せるヘッドセットが実現可能になる。これを着用すれば、ユーザーは三次元の仮想空間に没入できるようになるわけだ。VRヘッドセットはまだ主流になっていないが、2016年にはVRへの興味を再点火させることに一役買ったOculus Riftのコンシューマー向けバージョンが発売される予定だ。