Dellの戦略は「プライベート、ハイブリッド、パブリッククラウドのインフラからサービスレベルまでを提供する」とHaas氏は説明し、上記のMicrosoft Azureとの垂直統合システムMicrosoft Cloud System Platform Powered by DellのようなソリューションをVMware、OpenStackなどについても提供できるとした。
「インフラ、管理機能、サービスまでを提供することで、顧客は自社のクラウド戦略に合わせてこれらを選択して組み合わせて利用できる」(Haas氏)。クラウドでは、Virtustream、Pivotal、vCloud Air、AirWatchなどのECMの技術資産を活用していきたいとした。
大手ベンダーはハイブリッドクラウドを推すが、パブリッククラウド事業者はもっと速いペースでクラウドへの移行が進むとみている。Dellはハイブリッドクラウドを推進するが、Haas氏はアプリケーションやデータによりその度合いは異なると見る。「テストや開発環境はパブリッククラウドの利用が進んでおり、ビジネスはハイブリッドになるだろう。規模が小さい企業なら100%クラウドになることも考えられる」とHaas。「アプリケーション、データの種類、キャパシティの要求などの要因により異なり、重要なものはオンプレミスに持っておきたいというところは多い。コンテナ化が進んでいればクラウドに動かしたり、クラウドからオンプレミスに戻したりがさらに効率化されるだろう。Dellではこれらを支援する技術を提供する。クラウドではデータのマイグレーションが最も大切になる」とした。
ここでDellは2010年に買収したBoomiを持ち、日本市場での展開が待たれている。Haas氏、Swainson氏ともに日本市場での具体的な予定について明かさなかったが、「人的リソースなど準備が整い次第」(Swainson氏)と登場が近いことを匂わせた。
Swainson氏はBoomiに加え、クラウド管理の土台となる「Dell Cloud Manager」、アクセス管理の「Dell Cloud Access Manager」、アプリケーションパフォーマンス管理「Foglight」、データ保護・復旧の「Dell Data Protection」などが重要になるとした。