IBMとXilinxは米国時間11月16日、POWERベースのシステムとOpenPOWER Foundationの強化に向けて、複数年にわたる提携を結んだと発表した。
機械学習、ネットワーク仮想化、ビッグデータ、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)などのワークロードでは、Xilinxのプログラマブルプロセッサへの依存度が高まっている。提携の目標は、これらワークロードの開発を促進するソフトウェア、ミドルウェア、アクセラレーションツールなどを市場に提供することだ。
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データセンター市場におけるIntelの牙城を切り崩したいIBMは、提携を通じて次世代データセンター市場でのプレゼンス強化を目指す。一方のIntelもプログラマブルチップ開発企業のAlteraを買収することを6月に発表している。
今回の提携では、IBMがXilinxのアクセラレータを使用するPOWERシステムのスタックを開発し、「OpenStack」「Docker」「Spark」と連携させる。一方、Xilinxは自社ソフトウェアツール群のPOWER版を開発する。Xilinxは既にOpenPOWER Foundationに参加しており、今回プラチナ会員に昇格した。
なお、POWERとOpenPOWERをめぐっては、今回のIBMとXilinxの提携以外にも大きい動きがいくつも起きている。まず、MellanoxがOpenPOWERアーキテクチャ用としては初となるスマートネットワークスイッチを発表。NECはIBMのCAPI(コヒーレント・アクセラレータ・プロセッサ・インターフェース)に対応したExpEther製品の提供を開始した。E4 Computer Engineeringは、IBMのPower8プロセッサとNVIDIAのGPUを搭載するOpenPOWERベースの新システムを開発すると発表し、Penguin ComputingもPower8搭載製品を発表した。さらに、IBMとOpenPOWER Foundationのメンバー各社は、学術機関用の開発ツールとコンピューティングクラスタをリリースした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。